2013年1月16日水曜日

非識字のアクティビティ

さて、仮想世界ゲームと同時並行で、文Ⅱの4組・5組にもアクティビティを中心にした授業をしている。南北貿易ゲームの次は、ケニア人生双六。毎回そうだが、ワイワイ楽しんで盛り上げっていたのが、急におとなしくなる。ケニアで生きることの厳しさを学んでもらう為のものだから、どうしてもそうなる。5組は特に元気なクラスである。時には脱線甚だしく、私に叱られることも多い。だが私は、やんちゃな男子は大好きなので信頼関係は深い。双六を終えて、感想を聞きながら、「アフリカのあたりまえ」について語るのだが、思いのほかド真剣に聞いてくれた。ささったらしい。嬉しいよなあ。

と、いうわけで、今日は久しぶりに、非識字のアクティビティをすることにした。前回のケニア人生双六をうけて、小学校に行けなかった子や中退の子供がいることを学んだからだ。

まずは、グループ分けのアイス・ブレイキング。ネパール語で書かれたバス・チケットを、3人の生徒に配ってもらう。「さあ、同じ行き先の仲間が6人いるはず。探してやあ。」と言っても、全てネパール語で書かれている6種類のチケットである。どこを見ればいいのかサッパリわからない。生徒は大騒ぎしている。結局少しずつヒントをあげる。同じ行き先の生徒には「いっしょのグループや。」生徒はどこが同じか真剣に見つめ、「わかった!ここや。」一気に、チケットに書かれている行き先の場所が、クラス内に拡がった。(笑)このアクティビティは、非識字を一気に身近なものにする。

さて、グループ分けが出来ると、昨日用意した7枚の封筒・糊・A3の紙を各グループに配布した。一切しゃべらないことを確認し、自分の封筒をあける。そこには地図の書き方を記し、ネパール語の語句の意味も書かれている紙と、ただ日本語で詩のようなことが書かれている紙の二種類がある。この時、識字か非識字に別れる。グループによってその配分は異なるのだ。非識字になった生徒が「何もわかりません」と不満をもらす。机上では、A3の紙に、ネパール語の「家」や「バス停」などの文字が貼り付けられていく。識字者の方が、ゲームとしては地図づくりに参加できて面白いのだが、非識字者の方が凄い経験をしているのだと諭す。生徒は一応に頷く。

「今日も面白かったす。」「次は何ですかぁ?」との声に、大いに満足したのだった。

教材のネタ本紹介:http://www.fis.takushoku-u.ac.jp/homepage2/kkcenter/material/study.html

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