2013年11月10日日曜日

中央アフリカ帝国の悲惨

久しぶりにアフリカの話題を書こうと思う。中央アフリカ帝国(現在、世界中で帝国と称しているのはこの国だけだ。)の話題だ。あまり良い話題ではない。中央アフリカは、長いこと最貧国で政変続き。ここも典型的な失敗国家である。今、ここでは「忘れられた人道危機」が起こっていると、朝日新聞は表現している。まさに正しい表現だ。

大統領も逃げ出して、完全な無法地帯になり、イスラム勢力とキリスト教勢力が対立し、互いに虐殺・略奪を繰り返している。「盗賊」「テロリスト」と互いを呼び合うさまは地獄だ。「国民は政府、世界に見捨てられた。」という神父の声は重い。
http://www.asahi.com/international/update/1107/TKY201311060584.html
こういう報道を目にするにつれ、気が重くなる。今回の中央アフリカでの無政府状態で、同じ神(イスラムもキリスト教も同じ神を信じている。)を信じる者同士が、互いを認めず排除するということ自体が、ブテイストである私にとっては、根本的に不可解なのである。一神教の根底に流れる遊牧民的な「風土」だと言ってしまえばそれまでかもしれない。神のみが完全で、人間は不完全・矛盾した存在であるというコトバで片づけられるものでもあるまい。

ただ、報道にある神父(彼はカトリックだから神父と報道されたと思われる。)は、「神に見放された。」とは言っていない。それがせめてもの救いだろうか。うーんと、私はまた唸ってしまうのだ。

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