2013年11月29日金曜日

沢木耕太郎氏の受賞を祝す

毎日新聞の朝刊に、沢木耕太郎氏が『キャパの十字架』で司馬遼太郎賞を受賞したことが報道されていた。何度かこのブログにも書いたけれど、私は沢木耕太郎氏の大ファンである。スペイン内乱で撮られた一枚の写真が、キャパという写真家を一躍有名にしたのだが、この写真について、極めて精緻に、この写真が本当に彼の撮ったものかを検証していくノンフィクションが、今回の受賞作『キャパの十字架』である。

実は、私はこの本は読んでいない。だが、NHKで特集を組んでいて、本年2月4日のブログで詳しくエントリーしている。素晴らしい内容だった。記事では、かの柳田邦男氏が「航空機事故の事故調査のように徹底的に分析」と評している。思わず「マッハの恐怖」(柳田邦男著・航空機事故を扱ったノンフィクション)を思い起こして、すこし笑ってしまったが、まさにたった1枚の写真に、そういう感じの迫り方をしていることは確かだ。

ところで、新聞に載っていた沢木氏の写真を見て、歳をとられたなあとちょっと寂しく感じた。私も同様に歳をとってしまったのだから、当たり前か。これからも沢木耕太郎氏のますますの活躍を期待したい。

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