2015年11月16日月曜日

来年の国際理解教育学会の話

上越教育大学
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A
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国際理解教育学会から会報が送られてきた。会長の藤原先生(同志社女子大学)の挨拶に、国際理解教育のパースペクティブ(透視図法的見方)において、4つの視点(1.グローバル、2.ナショナル、3.ローカル、4.パーソナル)があることを確認された上で、次のように述べられている。

「今年(2015年)は、節目の年であり、国際的にはポストESD(持続可能な開発のための教育)とMDGs(ミレニアム開発目標)にかわるSDGs(持続可能な開発目標)やGCED(グローバルシティズンシップ教育)が今後の教育目標として浮上しています。」

「4つの視点は、グローバル(世界)やナショナル(日本政府)の教育課題に振り回されるローカル(教育現場)やパーソナル(個人)を意味していません。ユネスコが①知るための学習、②なすための学習、③共に生きるための学習、④人間存在を深めるための学習の四本柱に加えて、ESD10年の間に⑤自己変容と社会変容のための学習を加えたように、むしろピラミッドの底辺から、すなわち、教員々人が自己の変革や社会の変革を意識した地平から、グローバルな動き、ナショナルな政策を批判的に吟味することを意味していると考えるものです。」

…なるほどである。私が現役であるかぎり、この学会で研究発表を続けていこうと秘かに決意していることの意味を明確にしていただいたような気がする。藤原先生とは、(前任校で)教え子を送り込んだりして旧知なのだが、最近は懇親会にも出ず、第二日目の午前中の研究発表をして、午後の全体会にも出席せず、スタコラコラサッサと下阪するので、長くお会いしていない。

事務局から来年は6月17日から19日、上越教育大学で研究大会を開催するとあった。上越教育大学は新潟の直江津が最寄り駅らしい。調べてみると、京都と直江津間に夜行バスが運行していることがわかった。かなりハードだが、研究発表後、新潟の親友を訪ね、三条からまた違う会社の夜行バスに乗れば、月曜日の登校時間になんとか間に合いそうである。

2015年11月15日日曜日

赤道ギニアの意外

番組HP から
一昨日のTVで、千原せいじが、赤道ギニアを訪れていた。赤道ギニアというと、独裁者の国、石油のレントで1人あたりのGDPは先進国並みながら、HDI(人間開発指数)では136位という、信じられない国だ。いかに一部の権力者に富が集中しているかがわかる。極めて印象の悪い国なのである。

アフリカを多く旅している千原せいじは、意外なことを発見する。治安が良い。インフラがかなり充実している。そのインフラもビルの数より、道のタイルが剥がれていないことをせいじは発見する。彼のキャラは好きでないが、なかなか見直した次第。

ちなみに彼が足を踏み入れたのは、首都マラボがあるピオカ島の方である。大陸側の様子はわかならいのだが、赤道ギニアの意外な一面を見たような気がする。やはり、百聞は一見に如かずである。

2015年11月14日土曜日

大阪 BLUES&SOUL LIVEに行く。

土曜日なのだが、今日は中学生への授業公開と体験入学の日であった。この日に向かって、教務部としては準備を重ねてきた。概ねうまくいったのではないかと思う。教務部長のH先生と、参謀役のS先生の仕事量はかなりのものだった。若手のM先生やA先生も影の仕事を黙々とやってくれた。私は、ご隠居というかご意見番として、だいたいその間を埋めるような仕事をしていた。(笑)

で、以前から今日は早めに帰らせてもらうことになっていた。15時、教務の運営の仕事は終了しているので、快諾してもらっていた。妻と、中之島の中央公会堂に行くことになっていたのである。上田正樹、憂歌兄弟、大西ユカリが出演する「これが大阪!BLUES&SOUL 奇跡の軌跡! THE LIVE SHOW!」である。

最初、ヨモギという若い女性のデュエットが出てきた。爽やかで案外良かったのだ。私としては古い曲でセルスターズの「悪魔がにくい」がよかった。(笑)大西ユカリのステージも、泥臭くてなかなか良かった。ただ、ミキサーが下手なのか、公会堂の音響効果が悪いのか、座席が一番下手側だったので、スピーカーの位置が悪かったのか、ボーカルとバックの音声バランスがあまりに悪いかった。これは残念。

このミキシングの問題は、憂歌兄弟にも引き継がれていて、木村の天使のダミ声がよく聞き取れない。とはいえ、さすが憂歌兄弟。素晴らしいステージだった。なにより、私の大好きな「シカゴバウンド」を生で聴けた。うーん、イイのだ。最高なのだ。

最後は、上田正樹である。大ファンでありながら、本当に久しぶりのLIVEだ。ドラムは、サウス トゥサスス以来の仲間の五郎ちゃんである。いい。すごくいいのである。キー坊(上田正樹)の弟子となった女性シンガーも登場した。『「ぼちぼちいこか』の古いナンバーもやってくれた。「大阪に出てきてから」ホント、久しぶりに聞いた。現在のキー坊がソウルフルに歌うと、こうなるのだ。痺れるのである。とにかく、キー坊のオーラは凄いのだ。

ところで、今日の中央公会堂に集った聴衆は、私とほぼ同世代の御夫婦という感じ。これまでなら、キー坊のソウルに踊り狂うのだが、かなり高齢化が進んでいるのでちょっと無理という感じ。私も、今日の仕事で疲れ果てていて、立ち上がることさえできなかった。(笑)

最後にみんなでアンコールに応えてくれた。『ぼちぼちいこか』から、「梅田からナンバまで」を木村や、大西ユカリもセッションして歌ってくれた。いやあ、満足。満足。

16:30から20:30まで、大迫力のLIVEだった。大阪府のプロジェクトの1つだということで、2400円助成されて、チケット代は3600円。大いに得した気分だ。

2015年11月13日金曜日

全権委任法が日本で可決した?

全権委任法
憲法53条に、いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば臨時国会の召集を内閣は決定しなければならないとある。政府は野党の要求を受けながら召集しなかった。これは、法学部出身でない素人の私にもわかる「憲法違反」である。首相の外遊日程が詰まっていようといまいと、明らかな「憲法違反」である。

安保法案でも、憲法違反論議が起こったが、こちらの方がはるかにわかりやすい。いつ、「全権委任法」が日本で可決したのだろうか?ちょうどこれから世界史では、早いクラスでは、ヒトラーの独裁にいたる経過を教える。この辺は、きっちりと教えておかなければならないと思っている。世界史を学ぶ意義中の意義であると私は思う。

33%の得票率しかなかったナチスは、共産党を追い落とすために、ゲーリングを首都の治安の責任者に置いた上で、国会議事堂放火事件を起こし、逮捕していく。その上で、さらに国会を解散、選挙で得票を伸ばし、非常事態における時限立法だと保守政党を丸め込んで、「全権委任法」を可決させる。立法権を内閣に与え、政府立法は憲法に優先するという、とんでもない法律だ。

民主主義だからといって、安心してはいけない。世界史は、民主主義という土台からヒトラーの独裁を生んでいる。我が日本の首相は、小選挙区制を武器に、全権委任法が可決されたような行動をとっている。極めて危険だと私は思うのだが…。

2015年11月12日木曜日

新オリジナルゲームの実践(1)

農産物カードの例
日本史演習という選択科目で、新ゲームの実践を始めた。今回は、開発教育という枠をこえて、自由貿易と保護貿易を体感できるような経済シミュレーションゲームである。

3年生の選択科目なので、生徒数は22人。4チームに分けて、4つの国の経済を相談しながら運営する。最初に500M(Money)を渡すのは平等だが、生産できるモノは異なるという設定だ。

A国:小麦80・ワイン40
B国:小麦40・野菜40
C国:乳製品50・野菜20
D国:小麦120

毎回、クリア条件を立てる。最初は、各国とも小麦50・農産物(ワイン・野菜・乳製品)を2種類計20である。すなわち、自国の生産物にないものを貿易で得なければならないというわけだ。価格は、互の折衝で決める。順位は持ち金の大小で決定し、ボーナスを与えられる。

1位:小麦20・ワイン20・野菜20・乳製品20のうち、1つを選択し、次回から自国の生産物に入れることができる。100MをGET。
2位:小麦10・ワイン10・野菜10・乳製品10のうち、1つを選択し、次回から自国の生産物に入れることができる。100MをGET
3位:100MをGET。4位:50MをGET。

第2回は、クリア条件が変わる。ボーナスで自国の生産物が増え、所持金が増えると有利になるのは当然だ。

さて、実践。このゲームの意味を考えさせるために、少し時間をとって、チームごとに国を選ばせた。面白かったのは、Cを希望するチームが2つ出たことだ。おそらくAをみんな希望すると思っていたのだが…。いろいろ意見が出ていたが、結局ドラフト会議みたいになって、ジャンケンで決定。

次にどうするか、各チームで討議。D国は、A国との貿易を行わないよう説得している。面白い動きだ。あえて、最も厳しそうなところからチャレンジしたようだ。意外。結局、時間間際に慌てて売買することになった。2カ国(A・D)が黒字、B・Cが赤字となった。ボーナスを渡し、次回に繋いでいくことになった。Aは、乳製品20、Dは乳製品10をGETした。私はてっきりワインにすると思ったのだが…。

さてさて、次回は生徒たちは「比較優位」という概念に気づいてくれるだろうか。

2015年11月11日水曜日

毎日 新語・流行語大賞考

http://singo.jiyu.co.jp/
毎日の朝刊に今年の新語・流行語大賞のノミネート50語の一覧が載っていた。昨日TVでやっていたけれど、じっくり50語を見比べてみることにした。安保法案関係が多い。

毎日の紙面では「戦争法案」というのが目立つが、これはかなりプロパガンダ的なコトバだと私は思う。選ばれるべきではない.。
それより、「早く質問しろよ」の方がいい。この語は、政府が「ていねいに説明する」といいながら、全く反対の行動をとった事実を端的に象徴している。大賞の授賞式に本人に来てもらい、是非ともコメントをもらいたいところだ。

もうひとつ、「粛々と」というのがある。これも、オキナワに対して、官房長官が使った、非常に不愉快なコトバだ。現在の日本の病巣を象徴している官僚語。これも是非、授賞式に本人を呼んで、コメントをもらいたい。

最後に「爆買い」。ちょうど、TVで中国の食品のエゲツナイ偽装問題をやっていた。古タイヤでタピオカを作っているとか…。凄いな。食の安全など全く考えないモラル以前の恐ろしい話だ。中国の旅行者が日本で、安全な製品を爆買いする理由の一つであるらしい。中国本国のPL法の担当者でも呼んで、授賞式でコメントをもらったらどうだろう。

2015年11月10日火曜日

奈良ドリームランドのコト

http://drkssk27.web.fc2.com/zekkyou/nara/nara.html
私が子供の頃、昭和30年代後半から40年代、関西にはわりと「遊園地」がたくさんあった。宝塚ファミリーランド(阪急)、阪神パーク(阪神)、みさき公園(南海)、ひらかたパーク(京阪)、あやめ池遊園(近鉄)…。私鉄が大いに競っていた。そんな中で、最も高級だったのが、奈良のドリームランドだった。

一応、ディズニーランドという凄い遊園地がアメリカにあって、これはそのバッタモン(偽物の意)だということは、子供心に知っていたが、当時はアメリカに行くなどというのは夢のまた夢で、一生行けないだろうと確信していた。ちなみにアメリカの入口である「夢のハワイ」にいくには、アップダウンクイズで10問連続正解するしかないと、殆どの庶民の子供は思っていたはずだ。(笑)したがって、ドリームランドは、立派なバッタモンだった。

私は一度だけ、両親に連れて行ってもらった記憶がある。完全に”ハレ”の時間であり空間であった。中でも、未来の国の潜水艦には、異常な興奮を覚えた。今から思うと、実際に潜っていないのだが、それでも、艦内の窓から水中を見ることができて大満足した。

奈良のドリームランドが閉園になり、廃墟化していることは、何度か奈良にドライブした際に前を通って知っていた。そのドリームランド、今日の競売でなんとか最低価格で購入した会社が現れたらしい。複雑な気持ちであるのだが、少なくとも、あの廃墟のままなのは、いたたまれない。どう変わろうとも、なんとか再開発してもらう方が良い。

ちなみに、私は東京のディズニーランドに行ったことはない。カリフォルニアにも何度か行ったが、ディズニーランドには足を伸ばす気も起こらなかった。USJも、学校行事で2度行ったが、仕事である。自分で行ったことがないし、行こうとは思わない。

子供の頃の奈良ドリームランドの興奮は、未だ我が精神の奥底に残っているわけだ。”最高だったで、奈良ドリームランド”