2016年4月17日日曜日

マレーシアはイスラムの国Ⅰ

ミッドバレーにあるイオン(日系)のスーパー 
手前にレジがあって、Non Halalは完全に隔離されている
マレーシアの国教はイスラム教です。したがって、モスクがあちこちにあって、朝はアザーン(礼拝の呼びかけ)が流れてきます。面白いのは、普通、日の出が最初の礼拝のハズ(世界中のモスクには、その時間の変化が掲示されていたりします。)ですが、まだまだ暗いうちに流れてきます。

と、いうのもマレーシアは半島部の他に、カリマンタン島のサバ州やサラワク州を国土としていますので、マレーシアの標準時は日本よりー1時間しかずれていないのです。夜が明けるのは7時前になります。すでに人々が働き出しています。と、いうわけで早めに礼拝の時間を設定しているようです。赤道に近いので、日の出・日の入りの時間は1年間でほぼ変化ない(これはケニアで経験済みです。)と思います。そういうわけで、臨機応変だといえます。

国民の6割のマレー系の人々、すなわち過半数がイスラム教徒ですが、他の華人やインド人は、仏教や道教、キリスト教、ヒンドゥー教を自分の宗教としています。お互い、これには全く干渉しません。自分たちの宗教を大事にしているけれど、他文化もちゃんと認めている、という感じでしょうか。バスで走っていると向こうにモスクが見え、手前に仏教の寺院があったりしますし、屋台街には道教の祠があったりします。KL中心街にはヒンドゥー教寺院もあります。(ちらっと車から見ました。いずれ行ってみようと思っています。)ただし、国教はあくまでイスラムですよ、というのがマレーシアです。

それが一番わかりやすく表現されているのが、スーパーです。ほとんどの食品はハラル認証(イスラム教徒が食べてもいいと認定されている。)されたもの。菓子パンにも缶コーヒーにもみんな認証のマークが付いています。ふと、気づいたのですが、だいたい大きなスーパーには、ちょっと隔離した感じでノンーハラル(ハラル認証外)の食品を売っているコーナーがあるのです。当然ですが、豚肉やお酒などを扱っています。ムスリムのマレー人はそんな場所には出入りしません。華人の人々が主に入っていきます。(上記画像参照)
どっこい、華人の存在感も大きい。コカ・コーラには中国語。
ハラル認証(イスラム教的なるもの)を華人やインド人に押しつけはしない。だが、スーパーのほとんどの食品はハラル認証を受けたもの。認証を受けていない食品は隔離してイスラム教徒が間違って入らないようにしているわけです。この棲み分けがマレーシアを象徴しているように感じました。実に面白いと思います。

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