2012年12月9日日曜日

叢裏鳴虫Ⅶ

このところブログにエントリーしにくいと考えている。(昨日はそれで、結局何も書かなかった。)総選挙という「時」に、一般市民として政治に関することをどれくらい書いてもいいものなのだろうか。

…某はツイッターでまたいろいろ物議をかもしている。自分に都合が悪いことは全て改革の対象らしい。今あるルールを破って「民意」という概念で突破するのだろうか。おまけに市営地下鉄の清掃業務の落札業者について、街頭演説で「一流ホテルで掃除している業者に決まった。」と何度も発言していたそうな。内部情報漏れ?ともかくも不適切であることは各新聞が指摘するように間違いない。
…北朝鮮のミサイルで、沖縄の方や航空自衛隊が緊張しているときに、官房長官(遊説で首相不在故に官邸・危機管理の中心)は早く撃って欲しいと発言。確かに選挙では危機なのだろうが、ここは「男は黙ってサッポロビール」(昔のCMの台詞)が美しい。自分の公務に徹する姿こそ美しい。それがわかっていない。まさに今の民主党の「素人さ」が浮き彫りになる。今回の選挙の争点は、まさにここだと私は思う。前回小選挙区制で素人の民主党が勝ったのだから、今度は見事に散ればいい。そういう覚悟がないから、第三極などという逃げ場が生まれ政治をさらに混乱させているのだと思う。これくらいなら、ブログに書いていいと思うのだが…。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121208-OYT1T00546.htm
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121208-OYT1T00428.htm?from=ylist

2012年12月7日金曜日

ユネスコスクール全国大会申込

来年1月26日に奈良教育大学でユネスコスクール全国大会があるという連絡が本校学校長宛に送られてきた。で、結局私に回ってきた。(笑)いよいよ、本校をユネスコスクールにするために動き出そうと思う。そのために愛する前任校を早めに離れたのである。残る教員生活をESDのために有意義に使いたい。幸い、出張扱いOKとのこと。さっそくWEBで申し込みを終了した。
http://www.jp-esd.org/img/2012gaiyou.pdf

本校でどのようにESDを実践し、ユネスコスクール申請をどのように行うか、いよいよ検討し提準備を始めようと思っている。まずは、3年生の世界史Bで、仮想世界ゲームと政治・経済にさらなる第三の視点を加えたアフリカ開発経済学の実践を行おうと思っている。それとともに全校的なESD実践の校長への提言を考えようと思っているところ。

今日ちょうど食堂で、柔道部のW先生と同席した。タンザニアにおられる柔道部OBで、JOCVのOB、京大アフリカ研のMさんとのコンタクトを改めて取りたいという話で盛り上がった。さっそく個人的なメールアドレスを教えていただいた。Mさんには学年のESDの取り組みとしても是非とも来ていただきたいと思っている。

少しずつ前に。着実に。

2012年12月5日水曜日

JICA関西 アフリカ事業セミナー

神戸新聞より
JICA関西で、アフリカでの事業展開を考えるセミナーが開かれたそうだ。JICAとジェトロの共催だそうである。私の不勉強かもしれないが、JICAがこのような民間投資に関係するセミナーを開いたというのは初耳である。JICAは、ODAとそれに連なる公的な国際支援が主だからだ。

地元関西でこのようなセミナーが開かれたことは喜ばしいと私自身は考えている。それだけアフリカへの国際協力における民間投資の重要性が認知されてきたということだからだ。いくら公的資金でインフラを整備しても、民間投資が集まらねばアフリカの経済成長はない。こういう考え方が凄いスピード(ここ2年ほど)でグローバル・スタンダードになったのだと言えるのだ。(2010年)月10日・15日付、12月27日付ブログ参照)

一昨日、日経本社コラムニストの土谷英夫が「成長の限界再び?」と題して、欧米では経済成長への悲観論が展開されていて、喜ばしいことではないと主張していた。「マルサスが聞けば卒倒しそうだが昨年70億を超えた地球の人口は、国連の中位推計で2050年には93億人になるという。増加分のはぼ全てが途上国であり、さらにその半分はサブ・サハラ=アフリカで増えるという。そのサブ・サハラ=アフリカ諸国は世界不況の最中5%前後の堅調な成長を遂げている。世界には豊かさを切実に求める多くの人たちがいるのだ。成長の時代に幕を引くのは早すぎる。」

日経はもちろん経済主体の新聞であるから、アフリカの人々を単純に豊かさを求める経済構造の中のコマだと考えている。私は若干異論はあるものの、この豊かさを求める意志はアフリカの持続可能な開発のために必要だと信じている。(かなり微妙な言い回しになる。)

いずれにせよ、このアフリカの事業展開を考えるセミナー、意義深いと見た。
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201212/0005575523.shtml

2012年12月4日火曜日

意外な体育科生徒の申し出

今日のエントリーとはあまり関係がない北海道弾丸ツアーでの雪道
期末考査初日である。7時50分頃、4階の我がクラスに顔を出したら、もう10人ほどの生徒が勉強していた。普段はあんまり熱心に勉強するわけでもないのだが、だいぶ追いつめられているようだ。今日は、数学Ⅰ、英語G、物理基礎と3連発。我がクラスの生徒の大半は理数系を苦手としている。余計焦っているようだ。(笑)

私は一時間目の数学Ⅰの試験監督をしたら、後は終わりのSHRだけという日程である。3限終了後、SHRに行こうとしたら、「先生。」と、隣の体育科の7組・8組の生徒が声をかけてきた。「なんやあ?」

…教室棟4階は、手前から2組・1組(普通科)、さらに8組・7組(体育科)と4つの定教室が並んでいる。今日の期末考査初日は、体育科は2限までで終わり、1・2組は3限目まで試験があったわけだ。それも、生徒が最も苦手としている物理基礎。そんな3時間目、体育科の生徒の一部が、普通科が試験だと言うことを知らず大騒ぎしていたらしい。1組の監督に当たっていたK先生がこれに激怒したのだという。で、体育科の担任の先生方も激怒。私の全く知らないところで、普通科の生徒は迷惑を被り、体育科の生徒は大反省を強いられていたということらしい。

で、先ほどの私に声をかけてきた体育科の生徒の発言に繋がる。「明日、朝のSHRの際に、一言普通科のみんなにお詫びをさせてください。騒いだ生徒全員でお詫びに伺います。」

なんとも良い学校ではないか。私は改めてそう思うのである。

2012年12月3日月曜日

日経記事の読み合わせ会

JICA 関西
11月27日のブログでエントリーした日経の新聞記事を、政経で難関私大を受験する2人の男子生徒、世界史で受験するのにわざわざ「私にもこの新聞記事をコピーしてください。」と行ってきたA君、それにこの度指定校推薦でK大S学部に行くことが決定している女生徒の4人で読み合わせ会を放課後開いた。

本校の優秀な生徒が総集合という感じである。ついつい熱が入る。内容はフツーの高校生には歯が立たない内容だが、基礎的な話をしなくていいので面白い。明日から期末考査だというのに、受験勉強というにはあまりにぶっとんだ内容だが、こういう補習を前任校でもやってきた。前任校のOB・OGによると、意外に、こういう応用編の講義が受験に役立ったりするらしい。

終了後、政経組に「明日の期末考査は何の教科や?」と聞くと、「何でしたっけ?」頭の中は受験だけらしい。(笑)いいなあ、そういうパラノな姿勢。

ところで、今回は秘していたのだが、今日JICAから、12月22・23日にJICA関西センター(旧兵庫センター)で1泊2日で行われる高校生セミナー参加の決定通知がきた。昨年、希望がかなえられなかったので、今年はなんとかOKをもらえたようだ。今回も3年生の進路決定組を連れていく手はずになっている。K大S学部に進学する女生徒もその中に入っている。彼女は将来中学で教鞭をとりたいという希望を持っている。ESDに接する意義は大きい。

と、いうわけで、読み合わせ会後は試験を刷ったり、質問に来る生徒も多かったし、今日も結局大忙しだったのだった。

2012年12月2日日曜日

ドゥルーズを「巨人の星」で語る

権力ピラミッドのコードそのものである。
明日は、期末考査の前日である。1年生の現代社会(事実上は倫理)の今回の範囲は、現代哲学(マルクス、生の哲学、実存主義)と構造主義(ソシュール、フロイドを含んでレヴィ=ストロース)、そしてポスト構造主義である。明日は2クラスで最後のポスト構造主義を教える。1年生に倫理を教えるのは初めてなので、『できるだけ平易に』を心がけているのだが、フーコー、ドゥルーズ、デリダと難解な哲学者がラインナップしている。(笑)

1年生だし、この辺になると、どうしてもきちっとした論理より感覚を教えることになる。ドゥルーズは脱コード化を言った哲学者である。前任校ではモダンのコードに登場するメビウスの帯のような「クラインの壺」なんかに強く興味をもってくれた。だが本校の1年生にはかなりつらい。これまでの2クラスでは、軽く流した。それより、パラノ・スキゾという生き方について重点的に語ることにした。

パラノと言えば、私などの年代では「巨人の星」であり「あしたのジョー」なのである。

最近の高校生は「巨人の星」というマンガの存在は知っているが、どんなストーリーだとかは知らない。無理矢理、子供の頃の飛雄馬が壁の穴にボールを投げる話や、大リーグボール1号・2号・3号の話などをする。生徒は「?」という顔をしている。(笑)うーむ。パラノは流行らない。

最近の漫画はあまり知らない。私は「タッチ」などというスキゾな野球漫画は認めない。高校野球をベースにしていることが間違いだ。(笑)思いこんだら試練の道をパラノに歩まねばならない。(笑)生徒は何となく私の熱弁にパラノとスキゾの違いを感覚で解ってくれているようだ。

そういえば、高校生活もスキゾになった。最近の生徒は音楽プレイヤーが好きだ。プレイヤーも安くなったし、性能もよくなったので、それぞれ好きな曲を聞いている。私たちの頃は、ギター1本あれば、みんなで歌ったものだ。レコードを貸しあい、テープに録音して共通の音楽を作っていた。修学旅行では「歌集」が作られ、みんなで歌ったものだ。『岬めぐり』なんて、修学旅行用につくられた曲ではないかと思ったりする。今は、バスにカラオケの設備があり、好きな曲を歌う感じ。(前回のHR合宿では、それでも数人でマイクを回して歌う曲も多かったが…。)全くバラバラではないが、リゾーム化はやはり進んでいると私は思っている。

そんな話をドゥルーズの時にするのである。パラノからスキゾへ。善悪を別にして、時代の流れは確かにそうだ。

2012年12月1日土曜日

タンザニアに格安航空

タンザニアの格安航空便
Africa Business Newsによると、タンザニアで格安航空路線(おそらくダルス~ムワンザ~キリマンジャロ~ダルスという三角路線だと思われる。)が開設され、盛況だそうだ。124席の小型機で、長距離バスの乗客狙いだという。

価格は税別で、日本円換算で1900円。安い。(タンザニアの最新の物価はよくわからないが、おそらく長距離バスより少し高いくらいかと思われる。)これに手荷物代は別という。なるほど、そりゃそうだ。アフリカの長距離バスに乗る人の何%かは、あほほど荷物をかかえている。そういう人は、格安航空からシャットアウトされたようだ。(笑)そういう人々はやっぱり屋根に荷物満載のバスだろうなあと思ってしまう。だが、ビジネスや荷物の少ない人には朗報だろう。

アフリカでは携帯電話といい、格安航空といい、莫大な通信・交通インフラ整備をワープして、どんどん開発を進めているような気もする。それはそれでいいよなあと思ったりするのだ。

南アのプレトリアから、ジンバブエのハラレまで夜行バスに乗った時、国境(深夜3時くらいだった。)で待機していると、急に女性が歌を歌いながらバスに入ってきた。大道芸人らしい。国境のわきには着の身着のままで野宿する人々の姿もあった。私の乗ったバスは外国人でも安心して乗れるバスだったのだが、それなりにイロイロあって楽しかった。バスはバスで捨てがたいもんだ。次にアフリカに行く際には、この格安航空便、どんな感じか乗ってみたい。
http://www.africa-news.jp/news_JG9woNyM8.html?right