2025年10月16日木曜日

教材研究 11のアメリカ

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mparing_us_states_to_entire_countries_by_gdp/?tl=ja#lightbox
明日はいよいよ私の地理総合の中間考査試験の日である。試験が終わればまた期末考査の範囲に入る。このところ、その準備に追われていた。期末考査の範囲は、「神なき時代の終末論」のいよいよ最終段階。ある種の理念や価値の高い理想をメインテーマとしている。最も取り組みやすいのは、アメリカである。
私が最初に浮かんだのは「明白な天命」(Manifest Destiny)である。とはいえ、国是ということで検索すると、AIは、アメリカの「例外主義」を挙げてきた。他の先進国とは質的に異なっているという信条である。

イギリスから独立した歳、税金から逃れる自由を求めたこと。「代表なくして課税なし」である。この自由重視は、NH州の「自由を与えよ、しからずんば死を」という州のモットーがさらに印象的である。

さらに移民国家であること。歴史的に段階を踏んでいることも伝えたい。WASPという概念も重要だと思う。昔、人種のるつぼという表現があったが、溶け合っているとは言えない故に、人種のサラダボウルと言われている。

最後に、アメリカの共和主義と三権分立、各州の自治権など他の先進国とは異なる民主主義制度である。アメリカの違憲立法審査権は、これ自体存在しないイギリスや、あまり強くない日本と比して、州の地方裁判所でも大統領令をストップさせることが可能なほど強力である。上院議員は、4000万人の人口をもつCAも57万人のWYも同数の2名選出。これは、連邦国家、州の独立性を明確に現している。

このあと、やはり「明白な天命」の解説を入れた。国内の西部開拓を正当化する標語だったが、古代ギリシアからイギリス、そしてアメリカへ渡った民主主義は、さらに西に向かいアジアを一周するのだという文明観になった。自由と民主主義を拡大するという意思は、米西戦争でフィリピン、WWⅡで日本で成功例を作ったが、イラク戦争後は見事に失敗したわけだ。

もうひとつ、触れておきたかったのが、プラグマティズムである。良い結果が生まれたらそれが真理という現実的な哲学であるが、これは実にアメリカ的である。前民主党政権下の移民政策も、国勢調査後の選挙敗北(民主党支持の州の人口減)を見越しての対策だし、現共和党政権の保護貿易的政策も、プラグマティズム的である。WWⅡ後の自由貿易で戦争を回避するという米英の理念はぶっとばされている。(笑)

…ところで、このところドジャーズを応援していて思うのだが、MLBはまさにプラグマティズム的である。先発投手や中継ぎの選び方も右腕か左腕で違うし、統計データで判断され、最も効率的で合理的な作戦を取る。先発メンバーも打順もそうだし、結果重視である。しかも選手の価値も金銭で見事に計られ、FAやトレードで動く。MLBはビジネスだなあとつくづく思う。まさにアメリカなのである。

少しばかりアメリカの地誌もやりたい。私が選んだのは、「11のアメリカ」である。この移民や文化的なところに視点を置いた地域区分は実に興味深い。各地域区分の概説とともに、提出課題や所属するいくつかの州の概要も講じようと思っている。

さて、今日の画像は、アメリカの各州のGDPを他国と対比した図で、パワーポイントにも使わせてもらっている。以前のもの(2015年7月7日付ブログ参照)は、CAがブラジルと同程度だったが、新しいものはイギリスと同程度になっているし、TXはカナダと同程度である。10年の月日を感じる。

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