2025年10月31日金曜日

教材研究 フランスの政教分離

https://www.kyoto-su.ac.jp/faculty/ir/2023_lir_124/
フランスの国是は、かの有名なフランス革命の「自由・平等・博愛(友愛)」であり、その後の7月革命、2月革命と、ヨーロッパにおける歴史的意義は大きい。だが、私が注目したいのは、「政教分離」(ライシテ)である。

フランスの元となったフランク王国において、ピピンの寄進、カール大帝の戴冠とローマ・カトリックとの関わりが大きいわけだが、14世紀に大シスマを起こし、ローマ教皇庁を圧迫することになる。教皇庁の権威に対し、王権の優位を示そうとしたわけだ。こういう思想をガリカリズムというのだが、宗教改革のきっかけとなった「贖宥状」のときも、フランス国内での販売医を拒否している。フランス革命前夜のアンシャン・レジームでは、国王がトップで、その下の第一身分に聖職者が置かれている。まあ第二身分の貴族よりは上だが、カトリック教会は国王の下に置かれていたことは間違いがない。

フランス革命は、この国王+カトリックの権威を完全に崩壊させた。ナポレオン三世の第二帝政が普仏戦争の敗北で終わった後、第三共和制となった1905年に政教分離法(=ライシテ法)が成立し、国家の世俗化=中立化が明確化した。この政教分離は、英国国教会がイギリス政府を、ルター派とカトリックがドイツ政府を支えている状況とは全く異なる。

このような権威を否定して、個人の権利や自由を尊重するフランスの「個人主義」が、この政教分離を支えているといえる。フランスの個人主義は、啓蒙思想、たとえば「人間は考える葦である」と言ったパスカルや、「我思うに我あり」といったデカルト以来、理性的な思考への信頼が強い。さらにフッサールの現象学の影響を受けたサルトルの無神論的実存主義や、フーコー、ドゥルーズ、デリダといったポストモダンの影響も大きい。大学入試では哲学が必須の入試科目だというのも興味深いところで、社会学的には、カトリックではなく哲学が、国家を支えているという見方があるくらいだ。

もうひとつ、フランスは、ヨーロッパにおける中華思想を持っている。フランス革命は、ヨーロッパにおける共和制と民主主義の先駆者・総本家としての自負があるのはもちろん、それ以前のフランス王室が他国の王室のモデルとなったという事実も無視できない。他国の王室ではフランス語が共通語だったし、マナーも、ルイ13世のカツラの着用など、ヨーロッパの上流社会に与えた影響は大きい。さらに、芸術分野(文学・美術・音楽)や、美食(外交での晩餐会では、日本でもフランス料理が主となっている。)の分野でも優れており、中華思想を補完しているわけだ。

…とはいえ、私はフランスは好かない。(笑)パリで、英語を話しても無視された経験が大きい。サンフランシスコから来たアメリカ人女性、ロシア人夫婦と地図を見ながら、今どこにいるのかわからないと共に嘆いていた経験を持っている。「英語などというのは記号に等しい言語だを私にしゃべれというのか。」というのは、漫画「沈黙の艦隊」でフランスの首相が、首脳会談でいみじくも語る言葉なのだが、これは事実でフランス人の中華思想は、感情論的だが実に鼻につくところである。ただし、大阪・京橋で会った道に迷ったフランス人は、英語で対応していたのだった。(笑)

2025年10月30日木曜日

WS 第5戦 …。

https://www.youtube.com/watch?v=qhAXr7zMNv8
…。ドジャーズがキケのHRだけで敗けてしまった。これで、王手をかけられてトロントに向かうことになった。今日の試合は授業の関係で、ほとんどハムショー氏のLIVEも聞けぬまま、昼休みに戻ってきて結果を知った。何も語る言葉がない。土曜日の先発・山本由伸の活躍に期待するしかない。

2025年10月29日水曜日

教材研究 イギリスの階級社会

イギリスの国是は、国章にある「神と我が権利」(フランス語:Dieu mon droit)くらいしかないらしい。そもそもヨーロッパの王室はフランス語が共通語で、1198年のリチャード1世の言葉で、王権神授説を意味するのだが、これがイギリスの国是だ、というには違和感がある。それより、「君臨すれども統治せず」(The monarch reigns but dase no rule.)の方が、英王室らしい。ドイツから来て英語が話せず政治に無関心だったョージ1世以降の責任内閣制が、同君連合のUK(連合王国)らしい。

このイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの同君連合については、詳しくやるとやたら戦争の連続の世界史になってしまうので、地理総合としてはそれぞれの比較に留めることにした。イングランドの議会というのはなく、UKの議会であるが、他のカントリーはそれぞれ議会を持っている。またウェールズのみイングランドの法域で、他の2地域はそれぞれの法域を持っている。微妙に違うのである。この中で、スコットランドは2014年に分離独立の国民投票を行ったことにもふれておかねばなるまいと思う。

イギリスは階級社会である。各カントリーには、公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵といった貴族が存在しており、世襲貴族・一代貴族、聖職貴族による上院=貴族院もある。さらにアッパークラス、ミドルクラス、ワーキングクラスといった階級が厳として存在している。

…ビートルズが、勲章をもらい、ナイトとなって、サーと呼ばれる存在になったのだが、これは一代貴族ではない。彼らが、サーと呼ばせていたのかどうかはわからない。ワーキングクラスのジョン・レノンは、こういう事をきっと無視していたように思う。ただ、NYCのダコタ・アパートに入居する際には有利に働いたのではないかと邪推したりする。なにせ、かのニクソン元大統領が入居拒否されたようなアパートだから。

イギリスの貴族の子弟は、17世紀頃、フランスでマナーを、イタリアで古典や芸術を学ぶスタディーツアー(グランドツアー)で学んでいた。これは、当時のイギリスの後進性を示しているのだが、やがて7つの海を支配する栄光の大英帝国/パクス・ブリタニカの時代を迎える。地理としては、ジブラルタル、スエズ、南ア喜望峰、インド、マラッカ、シンガポールといった地政学的に重要な拠点を抑えたこと、また植民地の現地人エリートによる間接支配を行った帝国主義政策などは抑えておきたい。これらは、イギリスの経験主義的な、失敗や成功に学ぶ経験の積み重ねが大きいといえる。

…ケニアでは、イギリス植民地時代に土台が築かれた地図測量を行う、日本で言う国土地理院を訪れた経験がある。植民地支配のためにまず地図を作成する、というイギリスの植民地政策は、ある意味、的を得ているといえるだろう。

最後に、先進国中の先進国としてイギリスについて語ろうと思う。産業革命後の世界初の公害(特に煤煙)に悩み、過酷な労働条件から徐々に労働問題への取り組みを進め、最終的に普通選挙制へと昇華する。この徐々にという経験論的なスタンスがイギリスの特徴で、フランスとは大いに異なる。さらに、世界的な商船の運営からロイズ保険が生まれ、鉄道の建設運営も手探りで行い、先進国故の失敗から生まれたシステム構築がなされた。WWⅡ以後、労働党政権のもとで、「ゆりかごから墓場まで」(from the caadle to the grave)という高福祉政策のもとで、労働意欲が低下し、また労働組合の高賃金ストライキなどで、企業の国際競争力が低下し、高い失業率とインフレによるスタグフレーションが起こった。いわゆる英国病である。保守党のサッチャーによる新自由主義経済政策で脱却するのだが、これも先進国としての宿命的なことではないかと思う。

本日の画像は、先日学院の図書館で借りてきた「イギリスの歴史を知るための50章」である。通勤途中に一応読破したのだった。

WS 第4戦 タイに戻った…

https://www.youtube.com/watch?v=A5EbUzcnBwY
WS第4戦は、先発の大谷投手がふんばったが、3回にゲレーロJr選手に2ランを浴び、塁上に走者を残して降板、結局いいところなしで、ドジャーズは敗北してしまった。やはり、ブルージェイズは強い。両者とも昨夜の疲れが残っているのは必定。やはりブルペン陣の差が出た試合となってしまった。あーあ、である。

これで、2勝2敗のタイとなり、トロントへ戻ることが確定した。気を取り直して、明日の試合に奮い立って欲しいものだ。 

2025年10月28日火曜日

WS 第3戦 とんでもない試合

https://www.youtube.com/watch?v=1s1bjAVUoLE&t=22488s
ワールドシリーズの第3戦。まさにとんでもない試合だった。たしかに歴史に残る名勝負だったといえるだろう。延長18回までハラハラ・ヒヤヒヤの連続。『私をボールパークに連れてって』の合唱は7回の表後に歌うのだが、14回表後にも歌われた。MLBは引き分けがない。

大谷選手は、2塁打・HR・2塁打・HRその後は申告敬遠✕4+四球、出塁率100%という、これまたとんでもない記録に残る打撃成績だった。ササミローキ投手も8回表のピンチに登板し、9回表もファインプレーにも助けられ無得点に抑えた。18回裏には、先日投げたばかりの山本由伸投手も、自ら登板を申し出て、肩を作っていた。すでにブルペン・ピッチャーは全員使われていた故だった。そんな男気に答えたのが、フリーマン。センターへのサヨナラHRで決着がついた。

ブルペンの踏ん張り、攻守、全員野球で掴んだ死闘を制した勝利だった。これで、ブルージェイズのマインドが切れてくれることを心から祈る。明日、大谷選手が登板予定…。

2025年10月27日月曜日

PP 11のアメリカ


授業の方は、「11のアメリカ」に入っている。パワーポイントの内容を少しエントリーしておきたい。今回の主眼は地誌ではないのだが、せっかくなので、11のアメリカの区分にしたがってPP教材を作った。

ちなみに、SDのマウントラッシュモアは、上記画像のような各州の旗がはためく「民主主義の神殿」的なものが少ない。とはいえ、このマウントラッシュモア、建設のきっかけは、パンフレットによると単なる観光資源の創設だったのだが…。
ディープサウスについては、公民権運動に触れないわけには行かないと思う。結局、いろんな話をしてしまいそうである。(笑)

2025年10月26日日曜日

WS 第2戦 カーネルおじさん

https://www.youtube.com/watch?v=0UGbjsocOvQ
YouTubeで、WS第2戦のバックネット裏に、ケンタッキーのカーネル・サンダースそっくりの人物が観戦していたことが話題になっている。私は、四国・伊方町のイベントで彼の仮装をして優勝したことがあり、他人事は思えない。(笑)

ロスだと、ハリウッド・スターがよく映し出されているが、これは面白い。阪神ファンの呪いなのかとか、オンタリオ湖に投げられるぞとか、コメントも盛り上がっている。