この黒い玉、シードボールというらしいが、中身はアカシアの種である。阪大の佐藤先生の「地理総合」の参考書(4月2日付ブログ参照)には、「乾燥と戦う農業と雑草と戦う農業」というテーゼが出てくる。水収支(降水量と蒸発量の収支)やド=マルトンヌの乾燥指数などが載っていて無茶苦茶わかりやすい。ケニアは、Aw(サバナ気候:冬の降水量が少なく乾季となり、乾燥と戦う農業の方に分類される。)で、しかもこのところは干ばつが多い。その対策として、このシードボールがまかれているわけだ。中にはいっているのはアカシアの種。NATIONAL GEOGRAPHICのNEWS「アカシアがアフリカの農地を救う」という記事が参考になる。アカシアは、雨季が始まると休眠状態になり、作物の植え付け機に窒素を多く含んだ葉を落とし、根を広げ土壌侵食を防ぐ。もちろん燃料や建設用の木材としても有用である。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/1633/
この記事を見ると、シードボールを開発したのは、ナイロビに拠点を置くWorld Agroforestry Centerであるようだ。野生動物に食べられることなく、植林できるアイデアも素晴らしい。このアカシアの種を取り巻いている物質は何なのだろう。実に興味深いところだ。頑張れケニア、頑張れアフリカ。
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