2024年5月23日木曜日

ケニアのシードボール

このところ、カトリックとオーソドックスの神学的な話が続いているが、ちょっと休憩。妻が探し出してきた「ケニアの黒い玉」のYouTubeが実に面白い。ちょうど中間考査後は農業の話をする予定なのでグッドタイミングである。この話、文章化するより直接映像を見るほうが絶対わかりやすいので、ブログに初めて動画挿入してみた。まず見ていただきたい。

この黒い玉、シードボールというらしいが、中身はアカシアの種である。阪大の佐藤先生の「地理総合」の参考書(4月2日付ブログ参照)には、「乾燥と戦う農業と雑草と戦う農業」というテーゼが出てくる。水収支(降水量と蒸発量の収支)やド=マルトンヌの乾燥指数などが載っていて無茶苦茶わかりやすい。ケニアは、Aw(サバナ気候:冬の降水量が少なく乾季となり、乾燥と戦う農業の方に分類される。)で、しかもこのところは干ばつが多い。その対策として、このシードボールがまかれているわけだ。中にはいっているのはアカシアの種。NATIONAL GEOGRAPHICのNEWS「アカシアがアフリカの農地を救う」という記事が参考になる。アカシアは、雨季が始まると休眠状態になり、作物の植え付け機に窒素を多く含んだ葉を落とし、根を広げ土壌侵食を防ぐ。もちろん燃料や建設用の木材としても有用である。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/1633/

この記事を見ると、シードボールを開発したのは、ナイロビに拠点を置くWorld Agroforestry Centerであるようだ。野生動物に食べられることなく、植林できるアイデアも素晴らしい。このアカシアの種を取り巻いている物質は何なのだろう。実に興味深いところだ。頑張れケニア、頑張れアフリカ。

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