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カトリックは、全典礼暦の頂点として、イエスの受難と復活からなる過越(すぎこし:旧約の出エジプト記に記録されている神の過越を意味するパスハから来ている)の聖なる3日間が輝きを放っている、としているが、実際にはクリスマス(正教会では降誕祭と称している)を中心に典礼暦を中心に編成されている。正教会は、復活大祭を中心に典礼暦を組んでいる。この辺が類似点でもあり、相違点である。
さて、ここからが今日の核心部。何度か前述しているヨハネの福音書(画像参照)の冒頭、「はじめにロゴスありき」の深淵な箇所を、カトリックではクリスマス(=降誕祭)の日中のミサの聖体拝領(正教会では聖体礼儀)の時に朗読し、イエスの降誕(=言葉の受肉)に焦点を当てている。正教会では、復活大祭のユーカリスト(正教会ではミサという語は使わない。)・聖体礼儀の時に朗読し、罪の赦しと復活・新たな生命に焦点を当てている。
この違いの深い意味は、ブディストの私としては、どう理解すればいいのか迷うところ。少なくとも、イースター(復活大祭)が両者ともに最重要な典礼であるというスタンスで見れば、正教会はヨハネの福音書の冒頭を最重要視していると見ても良いと思われる。カトリックは、事実上クリスマスを重視しているので、この時にヨハネ福音書を朗読している、ともとれる。この辺、また宗教科の先生に質問してみようと思う。ただ、正教会のほうがストレートであることは間違いなさそうだし、前述の原罪論の相違(16日のブログ参照)と合わせて、佐藤優氏の「正教会がヨハネの福音書を重視している。」という視点は、これで証明されているように思う。
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