2026年5月13日水曜日

大谷選手の久々のHR

https://full-count.jp/2026/05/13/post1958132/
大谷選手が、久々のHR。第7号ソロを打ってくれた。試合は、山本由伸投手が先発しながらジャイアンツに結局敗けたのだけれど、大谷選手のHRが出たことがただただ嬉しい。ここから巻き返しである。明日は、大谷選手が先発である。

吉村昭 『海の祭礼』

ドジャーズは、ササミ・ローキが先発してそれなりに頑張っていたのだが、ジャイアンツに救援陣が打たれて大敗した。大谷選手もまだ復活できていないようだ。期末試験前の授業の関係で、帰宅時に結果を確認したくらい忙しかったので、見れなかったことが反対に幸いしたように思う。あーあ。今日は山本由伸投手先発である。ベッツも復活したし、みんな頑張ってほしいと思う。

さて、今日のエントリーは、学院の図書館で初めて借りた文庫本の話。吉村昭の『海の祭礼』(文春文庫)である。吉村昭の歴史小説は、念密な調査のうえで書かれているし、実に読みやすい。たくさん並んでいた吉村昭の文庫本から選んだ理由は、後ろ表紙の内容に、ペリー来航の5年前に日本に憧れ、利尻島に上陸したアメリカ人の話とあったからである。彼の英語が、日本人通詞に伝えられ、その後の開国に大きく影響するという話のようだった。やはり幕末維新期の話は面白い。

最初は、利尻島の当時の話から始まる。アイヌの人々が、松前藩の和人の監督下で「海鼠」を取る様子が描かれる。「海鼠」などと漢字表記すると何かと思うが、ナマコのことである。江戸末期のアイヌの人々への支配的な状況は、読んでいて面白いものではない。この感性が物語の進展=主人公の生い立ちとともに重要だということに気づかされていく。さすが吉村昭である。

2026年5月12日火曜日

National Geographic 再び

マレーシアから本帰国する直前に、『Superdry(極度乾燥しなさい)』というイギリスのメーカーのリュックを、3年半のPBTでの自分への褒美として購入した。かなり高価だったが、四国のM高校、兵庫のS学園、そしてOS学院と6年以上使ってきた。

さすがに長く使ってきたのでずいぶんとクタビレてきた。妻が(見窄らしいから)買い替えたらと言ってくれた。妻の指示は重い。(笑)愛着はひとしおなのだが、買い替えることにした。いくつか店を覗いたりしたのだが、高校生と同じような、有名なロゴ入りのデカいリュックを買うのもはばかれた。結局、昔なじみの『National Geographic』系統でいいのがあったのでネットで注文したら今日無事に届いたのだった。M高校後期からH高校時代のカバンは、このブランドで押し通してきたのである。

このリュック、おそらくは中国製である。よってかなり安価である。…もう68歳である。『Superdry(極度乾燥しなさい)』ほど長く使うこともあるまいと思っている。少し寂しい気持ちにもなった。

2026年5月11日月曜日

EUの内実 若者の移住問題

https://x.com/OECDTokyo/status/1739798280962224411
ドジャーズは、ブレーブスに全くいいところなしで連敗してしまった。あーあ。エントリーは中止。今日は、YouTubeで見た興味深い内容についてのエントリーにしたい。

EUの国の中で、若者の移住が進み、国家の危機を迎えている国が多いようだ。地理総合の教材研究として、その内容を残しておきたい。(上記グラフはOECDの受け入れ先のグラフ/EU内の移民の多い国の資料は見つからなかった。)https://www.youtube.com/watch?v=FCXr4b4YZXo

ルーマニアは、EU最大の人口流出国と言われている。首都や東欧のシリコンバレーと呼ばれるクルージュなどは活気に満ちているが、内陸の地方では、見捨てられた村が多い。イタリア・ドイツ・スペインなどへ、若者がより多くの賃金を求めて祖国を捨てているからである。国内とこれらの国の賃金格差は絶望的であるとのこと。

リトアニアもこの40年で人口の1/4を失った。イギリスやドイツ、ノルウェー、アイルランドなどに流出した。

クロアチアは観光が盛んな沿岸部はともかく、内陸部は人口減少が進んでいる。ドイツ、オーストリア、アイルランドに向かっている。

ギリシャは、2008年の経済危機以来、若者の人口流出が起こり、島々では極端な高齢化・少子化が進んでいる。親がドイツやオランダに行き、祖父母が孫の面倒を見るというルーマニア同様の現実がある。

ラトビアもまた移民と過疎の波が、EU加盟後に移動の自由を得た後に起こった。イギリス、ドイツ、アイルランドへ消えた。人口の約1/4がロシア系住民であるというのも社会的分断を呼んでおり若者の背中を押している。

エストニアは、IT先進国として有名であるが、インフレの中、給料が上がらず、フィンランドやスウェーデン、ドイツに向かっている。地方は過疎化が深刻である。ラトビア同様にロシア人との問題もある。

ポルトガルも、賃金の低さから移住が進んでいる。リスボンなどでは海外投資のせいで住宅価格が上がり、ローカル(現地の人々)は追い出されてしまった。イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、ルクセンブルグなどに知的エリートが移り住んでいる。

ポーランドも過去数十年にわたって経済成長をした国だが、イギリス、ドイツ、オランダなどに若者が移っている。物価上昇とそれにおいつかない給料、官僚主義的な政治など閉塞感に満ちている。

ブルカリアは、最も人口が減少している国の1つである。経済成長はしているものの、給与はEU平均を大きく下回っている。ドイツ、オーストリア、あるいはイギリスへの移住が多い。官僚主義と汚職も大きな問題である。

若者が世代ごと移住するということは、大変なことである。労働力が減り、イノベーションが生まれず、活力が失われていく。少子化も進む。地方は疲弊し、急速な高齢化、学校も病院も閉鎖されていく。

…EUの「移動の自由」は、グローバリゼーションの中で、このような結果を生んでいるわけだが、必然的なような気もする。EUに後から参加した東欧諸国は、安価な労働力のサプライチェーンとして投資も進んだのだろうが、若者にはそれが足かせ(安価な労働力に我慢できない)となり、移住が進んだように見える。上記の各国の移民先が気になるところ。GDPからドイツが多いのは当然だが、ルーマニア→イタリア、エストニア→フィンランドなど、それぞれの特徴も出ているように思う。また地方の過疎の農業地帯には、これから先進国の農業ビジネス会社が侵略していくような気がする。それはさておき、これらの国々の存続自体が危ぶまれる。民族や言語の違いを払拭して、統合から合併・併合へと進むのだろうか。

2026年5月10日日曜日

フロイト漫画講座と訳者論文

https://www.amazon.co.jp/%E9%AB%98%E6%A0%A1%E7%94%9F%E3%
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『高校生からのフロイト漫画講座』(コリンヌ・マイエール著・アンヌ・シモン画・岸田秀訳)の最後に訳者の論文「フロイト理論とは何か」があって、なかなか興味深い内容であった。

フロイトの生きた19世紀末のヨーロッパについては、ヴィクトリア時代の最盛期、キリスト教が唯一の普遍宗教でヨーロッパの文明こそが人類唯一の最高の文明であり、それ以外の邪教を信じる民族は下等で不潔で穢れている故に野蛮人であった。この野蛮人に対しキリスト教化し、文明化するのが崇高な使命と責務を負っているつもりであった。

神は死んだ(ニーチェ)、とかでキリスト教の信仰が衰えてからは、神が理性に取って代わられた。ヨーロッパ人だけが理性をもった賢明な人(ホモ・サピエンス)であり、他は無知蒙昧な存在とされ、植民地化が進み、多大な被害を与えたが、加害者のヨーロッパ人自身も被害を免れることはできなかった。

子供はまだ理性を獲得するに至っていないので公教育制度が成立した。(この話は実に興味深い。)大人の社会で精神病とされた人は終身刑のように精神病院に送られた。言うまでもなく、このような「理性人」は現実には存在しない妄想であった。一方、理性に基づいて正しい道徳を制定し、正しい理想の社会を構想し建設できるという妄想を実践しようとした。フランス革命もロシア革命も失敗したのも当然である。

URL同じ
フロイトはユダヤ人である以上、一般のヨーロッパ人とは異なる何らかの思考形式や感性があったに違いない。被差別者には差別者の無意識がよく見える。差別者は往々にしておのれの醜い面を否認し、被差別者に投影するので、差別者の醜い面は被差別者には丸見えになる。特にヨーロッパ人は理性中心主義に反する性欲は強く抑圧されてきた。ユダヤ教ではキリスト教ほど性的禁止はなく、神々しい行為と見られていた面があり、リピドーが理論化されていく。

ここからの内容が俊逸である。明治初期で外人教師が地動説を説いた時、(聖書を知らない)学生たちが別に驚かず平気な顔で聞いていたので驚いたという話があるが、フロイト理論も専門用語をさておいて具体的にどういうことを言っているかと考えれば、日本人にとって別に突飛なことは言っていない。

精神分析は性格の形成における幼年期の重要性を強調するが、日本には「三つ子の魂百まで」という諺がある。フロイトの言う用語を日本語の諺で言うとわかりやすい。「抑圧」は「頭隠して尻隠さず」のこと。「投影」は「下衆の勘ぐり」。「愛憎一如」は「可愛さ余って憎さ百倍」。またフロイトは、宗教は幻想であると説くが「鰯の頭も信心から」。「転移」は「江戸の敵を長崎で討つ」あるいは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。」「ナルシズム」は、自分の欠点は自分には見えないが他人にはよく見えるので「岡目八目」。「摂取」は他者の特徴を身につけることだが、好ましくない特徴の場合「朱に交われば赤くなる」などになる。フロイトは民衆の知恵を網羅している。体系化し理論化しただけだというのが、訳者の論旨である。

…なるほど、である。まとめると、フロイトは被差別者のユダヤ人(ユダヤ教徒ではない)として、キリスト教の神や理性に翻弄されることがなく、人間の深層に迫ることが出来た。日本人にも同様に、キリスト教の神や理性の呪縛がないので彼の精神分析学を容易に理解することが可能である、ということになる。…ちなみに、本文(上下の画像参照)の最後の最後に、フロイトの名の意味は「喜び」という意味であることが書かれている。この「喜び」とは、神や理性に翻弄されない、呪縛がない(=アンチ・ヨーロッパ)という意味に受け取ってもいいのではないか。

2026年5月9日土曜日

ブレーブスとの初戦 快勝

https://www.youtube.com/watch?v=wnaf2OdH628
現在勝率8割という、今MLBで最も強いアトランタ・ブレーブスとの初戦。ドジャーズは快勝した。相手投手はMLBを代表する名投手であったのだが、まずはテオヘルとタッカーで1点。大谷選手が決勝打となるタイムリー・ヒットで1点。フリーマンがさらにソロHRで1点。これを投手陣と守備陣が頑張って守り抜いたのだった。

ドキドキするピンチの展開もあったが、やはりドジャーズの強さが証明されたいい試合だった。明日は、ササミローキ投手ではなく、山本由伸大好きのスネル投手が復活登板で先発するらしい。大谷選手の打撃不振も底をうったとハムショー氏も言っていたが、私も同感。この三連戦、相手が強いだけによけいに頑張ってほしい。

フロイト漫画講座とダリ

『高校生からのフロイト漫画講座』(コリンヌ・マイエール著・アンヌ・シモン画・岸田秀訳)を、通勤で気楽に読めそうなので昨日学院の図書館で借りてきた。

本編もなかなか面白い。アンナ・Oの症例、エディプス・コンプレックス、ねずみ男の事例、ハンス少年の症例を挟みながら、フロイトの人生を概観している。1938年、ナチの台頭で、ロンドンに移住してから、サルバドール・ダリがフロイトに会いに来た話も出てくる。ダリは、「フロイトの頭をカタツムリみたいですね。」「私と気違いとの違いは、私は気違いではないということです。」と言ったようで、フロイトは「気違いになりたい人は気違いじゃないよ、ハッハッハッ。」と言っている。(差別用語バリバリだが、本書のママに記した。)
https://www.artpedia.asia/dali-snail-and-the-angel/#google_vignette
このダリとの対話に関しては、ダリのシュールリアリズムの作品群を念頭に置くと実に面白い。特に、この出会いの際に、自転車の上に乗っていたカタツムリにインスピレーションを得て「カタツムリと天使」という彫像を後年作っている。…つづく