2018年3月17日土曜日

マカロニほうれん荘 最終回

妻が突然、「マカロニほうれん荘」の最終回について語り出した。以前から気になっていたらしい。何故主人公のきんどーさんと歳ちゃんは、ハナを垂らした「馬の助」と共に去っていくのか?沖田や熊先生といった主要登場人物ではなく、「馬の助」なのか?というわけだ。

で、調べてみた。マカロニほうれん荘は、少年チャンピオンで連載されていたギャグマンガで、70年代後半に一世を風靡した。単行本で我々は読んだのだが、ジョジョの奇妙な冒険同様、最初の違和感を超えると、見事にハマる漫画である。歳ちゃんは、七味唐辛子という作家であることが、最終回の前にばれてしまい、周囲からそれまでと180度変わって尊敬のまなざしで見られてしまう。それが苦痛で街を出ることを思案していた。同時に「馬の助」という変なキャラが選挙に出て、きんどーさんは応援しているのだが、歳ちゃんの変化を読み取り、道連れで街を出ることを決め、おそらく軽い気持ちで、落選した「馬の助」にも声をかけるのである。
たしかに、もう一人の主人公沖田君はこの2人とは異なるまともな人物であるし、熊先生も家庭がある。共に行くのは反対に不自然である。キャラの被る「馬の助」なら自然である、と私は思う。
https://twitter.com/hayakawa2600/status/908670326627692546
ちなみに作者の鴨川つばめ氏は、この連載中、執筆料が安く、暖房もない部屋で執筆していたらしい。ヒットはしたが、プレッシャーも大きく心身共に疲れ、何度も終了を打診し、やっと認められての最終回だったようだ。なにか、このもの悲しい結末は鴨川つばめ氏の無念が表現されているように感じた次第。「ギャグ漫画家の才能は神様が一生の中で、一本だけくれた鰹節のようなもの」との鴨川つばめ氏の言、なかなか深い。同年代の彼のご健勝を祈るのみである。

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