2017年5月30日火曜日

在韓米軍の不思議な動き

http://polandball.blog.fc2.com/img/20151208092950e1c.jpg/
WEB記事によると、在韓米軍(陸軍)が一部装備(戦車や自走砲、弾薬、燃料など)を撤収する動きに出ているようだ。陸軍の参謀総長が、上院の聴聞会で、歩兵旅団を機甲旅団に再編するためだと述べているらしい。http://www.recordchina.co.jp/b179707-s0-c10.html

この動きをどう読むか?韓国の新政権へのゆさぶり=在韓米軍への支出拡大を要求するブラフと見るか?いや、私は、危機がさらに強まった故の戦略的な撤退と見る。おそらく、北朝鮮との武力衝突となれば、空軍や海軍の巡航ミサイルも含めた空爆がまず行われるだろう。これは間違いない。もし、陸戦が必要ならば沖縄や岩国の海兵隊を使うだろう。(失礼な言い方になるが、陸軍より海兵隊のほうがはるかに強い。)陸軍の出番があったとしても、その後になると思われる。ソマリアPKO以来、アメリカは陸軍を使った地上戦を嫌う。最も多く人的被害が出て、アメリカのママたちを怒らせるからだ。

在韓のアメリカ人の保護のために最小限度の陸軍は必要だろう。しかし必要以上の陸軍を置く必要がないということではないだろうか。まして、最悪の事態になり、北朝鮮軍が韓国に侵入した場合、燃料や弾薬を奪われでもしたら…。あるいは、秘密裏に在韓アメリカ人を陸軍の輸送機を使って徐々に韓国から対比させるためのカモフラージュとして利用するのかもしれない。

この、一部装備の撤収、極めてプラグマティックな動きではないだろうか?軍事は、最も周到に準備されるマネジメントであるといえる。今日のエントリーのタイトルは「不思議な」と記したけれど、これは、一般論的にであって、実は私自身は不思議でも何でもないと思っている。

追記:他のWEB記事によると、中国政府は、米軍によるピンポイントでの攻撃は許容するようだ。ただし、米軍が陸戦の上朝鮮統一をはかることはゆるさないというスタンスらしい。この「不思議」な行動は、中国へのシグナルであるとも見ることができる。(6月1日早朝)

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