住処から見た今日の夕日。もうすぐマグレブのアザーンが聞こえる。 |
考えてみれば、マレーシアの多文化共生においては、他の宗教のことには、全く干渉しないということが徹底されている。中華系の学生は、モスクに行ったこともないし、マレー系の学生もヒンドゥー寺院はもちろん、道教や仏教の寺院に行くことはない。すぐ横で共存しながらも、全くの無関心なのである。
ラマダンをマレー系の人々が行っていても、中華系の人々はほぼ無関心である。もちろん、他の宗教行事で休日になるとラッキーだ、くらいであって、それぞれが独立独歩である。第三者の在マレーシア日本人としては、こういう間合いが実に興味深い。よく、異文化理解とか多文化共生とかを国際理解教育で学んだけれど、マレーシアにおいては、その共存は、シビアなバランスの上に成立しているといえる。以前、国際理解教育学会で、イスラエルに於ける(家庭内別居のような)多文化共生について研究発表したけれど、マレーシアのそれも、また微妙に異なるわけで、日本という土俵から見ているだけでは理解しがたい各地域の状況があるんだよなあ、と実感せずにはおれない。
ともかくも、2回目のラマダンが始まった。マン・ウォッチングが趣味だといっていい私は、様々な場所で観察を続けていくつもりだ。
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