京劇は大好きだ。歌舞伎のルーツ的な要素があって、見得を切るところも好きだし、独特の化粧も、あの激しい打楽器の音も好きだ。そして、衣装が凝っていて楽しい。
昔、夫婦で「項羽と虞美人」の京劇を大阪で見たことがある。日本の歌舞伎で言えば「勧進帳」というところ。極めてメジャーなストーリーである。日本では、台詞が電光掲示板で日本語訳されていたので安心して見ることもできたのだった。
さて、昨日またまたM先生ご夫妻と共に我が夫婦とS先生が同伴して、京劇鑑賞としゃれ込んだのだった。いやあ、マレーシアで京劇。なかなか嬉しい。今回の京劇は、「六国大封相」「帝女花」「風閣恩仇未了情」という三作のオムニバス形式である。講演の冊子は、英語と中国語なので、両方を見比べながらなんとなく意味がわかるという感じ。(笑)古典的な京劇ではなく、現代的なアレンジがされている京劇だった。
コミカルな演出が意外だったのが最初の「六国大封相」である。戦国時代の集団的自衛権を描いたような作品だった。「帝女花」は、明代の項羽と虞美人のようなお話。ただし、最初は中国語で、もう一度英語で講演された。挿入歌も両言語で歌われる。英語の京劇とは、全くの想定外。マレーシアらしいといえばそれまでだが…。かなり衝撃的だった。「風閣恩仇未了情」は宋時代のモンゴル系のこれまた項羽と虞美人のようなお話。衣装に大きな違いがあった。ただし、これは中国語オンリーである。当たり前だが…。
いやあ、今回もなかなか面白かった。インド系、マレー系、そして中国系とマレーシア各民族の芸術や文化に触れる機会を与えて頂き、M先生には、ほんと大感謝である。
2017年5月1日月曜日
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