イスラエル・テレアビブ大学・ディアスポラ博物館 割礼道具の展示 |
高校生にわかるように要約すると、ペテロら(イエスの弟・ヤコブがその中心だった。)とパウロの確執である。パウロは、ユダヤ人でありながら、ローマの属州であったトルコ中南部生まれでローマの市民権を持ち、ヘブライ語とギリシア語を使いこなせた、ユダヤ人の中では国際派であるといえる。それに対し、ペテロら直属の十二使徒は、素朴なユダヤ人として、律法の遵守には寛容であった。特に「割礼」(生後8日目に行われる)は、旧約聖書創世記17章1から17節においてヤハウェとの契約締結の基礎とされる。この契約の印として重大な意味を持っていたのだが、パウロは、異邦人(ユダヤ人以外)への伝導のためには不要だとして対立するのである。
マレーシア・ブルーモスク近くの博物館にて割礼に関する展示 |
パウロは、ローマ人への信徒への手紙の中で「文字ではなく霊によって」施される「心の割礼」を話題にしている。「福音」によって、アフラハムが受けた祝福が異邦人にも分け与えられる、としたのである。
まずは、「割礼」についての話から始めてみた。
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