2024年6月2日日曜日

キリスト教と関係が深い家畜

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学院は、カトリックの学校であるから様々な宗教的教育が施されている。宗教科があるのもその1つで、生徒たちは一般の高校生に比べてそれなりの知識を持っている。先日の地理総合の授業の際、(ユダヤ教も含めて)キリスト教と最も関係の深い家畜は何か?という問いを発した。BS(ステップ気候)やCs(地中海性気候)の農牧業に関わる重要な問いでもある。

正解は「羊」である。正解を出したクラスもあったし、出なかったクラスもあった。学院の西門・小学校のところに、白い彫像のマリア像を礼拝する子どもたちの彫像があって、その傍らには子羊の彫像が置かれているのが何よりの証拠(生徒全員、納得。笑)だし、ヨハネ黙示録には、イエスは最後の最後に子羊として登場するのは有名な話(画像参照)である。(ヨハネの黙示録は授業でやっていないようだった。)もちろんアブラハムも本来は遊牧民(羊飼い)だし、ヨブもそうである。カインとアベルの逸話もある。

羊は、ラクダについで乾燥に強い家畜である。ユダヤ教・キリスト教の発祥の地であるBSやCsで家畜といえばまず羊なのである。地理の側面からいうと、こういう家畜の特徴は重要なのだ。

ところで、創世記の天地創造では、神は、「野に這う獣」と「家畜」を別々に創造している。イスラム教も含めた一神教はまさに遊牧民の宗教という特徴を持っているわけだ。これと関連して、昔、中田考氏がある作家の質問に答えていた記事を思い出した。「もし宇宙人が来たとして、イスラム法学・神学の立場では、まずどう考えますか?」「その宇宙人(=動物)を食べてもよいかどうかを調べる。」(笑)中田考氏は日本最強のイスラム法学者なので正しいのだろう。前述の創世記の記述の影響下にあるイスラム教のシャリーアをもとに、動物は、食べて良いものとたべてはいけないものに分かれるゆえに、宇宙人を見た場合、動物として思考的に処理するわけだ。まあ、ここまでは話していないけれど…。

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