「いいとこです!」 I君の3回戦 |
さて、いよいよ男子の個人戦開始である。3回戦。I君は二試合目に登場した。初めて見た彼の戦いだったが、えらく俊敏ではないか。中学の時に全国2位になった実力があると聞いていたが、かなり強い。終始攻めていたのだが、延長でも両者一本が出ず、判定になった。おお。3対0で優勢勝ちになった。やったっー。
続いて4回戦。相手は京都代表のK君である。本校の1年生の女子生徒が「K先輩」と呼んでいたので、繋がりがあるらしい。「I君はK先輩に勝ったこともあるんですよ。」と言っていた。その言通り、押している。「いいとこです!」連発である。勝てる…。ところがK君の小手が外れかけていたりして、中断した。I君のなぎなたも折れたらしい。この「間」がどう影響するか…?私の不安が見事に的中した。メンを見事に決められたのだ。続けざまにもう一本。あちゃー。優勢に試合を進めていたと言うのに…。誠に残念である。K君は、その後決勝戦に進出、見事優勝した。
I君は、優勝者に負け結局ベスト8で終わったのだった。だが、ベスト8の選手のほとんどが新3年生である。背負っているものが違う。そう、男子は、公式の全国大会はこの選抜大会のみだから、「K先輩」にとっては最後の大会なのだ。I君にはまだ来年がある。これから1年間、鍛えに鍛えて欲しいものだ。全国優勝は決して夢ではない。
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