2013年3月11日月曜日

皇后陛下の震災の御歌

皇后陛下のお印「白樺」
今日は大震災2周年の日である。マスコミは、昨日今日と震災の話題で溢れている。昨朝は、わけあって、いつも以上に早起きした。どこのTV局だが忘れたが、皇室の動きを報道している番組を何気なく見ていた。その番組で、震災直後の両陛下の御姿、特に避難所をご訪問され、同じ高さの目線で激励される姿に、私は何度拝見しても感銘を受けてしまうのだ。民主主義下の天皇の理想を追い求められた昭和天皇の御姿を受けて、さらに国民主権下の天皇としての理想を求めておられると改めて感じ入るのだった。

さて、皇后陛下の御歌のことが、その番組で紹介されていた。
「生きているといいねママお元気ですか」文(ふみ)に頂傾(うなかぶ)し幼な児眠る

これは、震災で両親を失い、祖母の元で育てられている、当時4歳だった女の子の話を歌われたものだ。ノートに、つたない習いたてのひらがなで「生きているといいね ママ元気ですか」と手紙を書いたこの女の子は、そのまま眠ってしまったのだ。

祖母が、そんな悲しい孫の話を友人にしたのだろう。やがてマスコミが取り上げたらしい。皇后陛下は、その報道を目にされたのだろう。そして、この話を詠まれのである。

泣けるではないか。素晴らしい歌だと私は思う。「私」のない「公」でないと詠めない歌だ。

私は右翼的な立場にはない。地球市民でありたいと思っている。だが、こういう慈母の如きやさしさを皇后陛下がお持ちであること、また天皇陛下とともにこのようなやさしい皇后陛下を象徴としていただいていることに誇りを持ちたい。

…そんな事を3.11に考えていたのであった。震災で亡くなった方々に心からご冥福を祈ると共に、御苦労をされている方々の益々の御健勝を祈りたい。そして、今は6歳になったこの女の子の成長を祈りたいと思う。合掌。

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