このところ、TVで、T予備校の講師の「いつやるか?今でしょ。」というフレーズが世間に強いインパクトを与えている。この講師、他のCMやバラエティー番組などにも出演している。なかなか面白い現象だ。年末には流行語大賞の有力候補になるのだろう。
ふと、このフレーズから『雪山の寒苦鳥』という仏教説話を連想した。
この3学期、仏教を1年生に教えた。学年末考査前でもあるし、「いろは歌」(色は匂えど散りぬるを…)のもとになった『雪山童子』の話の後で、「雪山」(せっせんと読む。ヒマラヤ山脈のことである。)つながりで、寒苦鳥の説話を教えたのだった。
雪山に、鳥がいた。昼間気持ちよく雪山を飛び回るのだが、夕方巣に変えると雪山は一気に寒くなる。巣をもっと整備して温かくしておけばよかった、と後悔するのだ。夜、寒くなると「寒いよ。寒いよ。」と泣き叫ぶ。だが、朝になり、温かい光に包まれると、ついつい巣の事を忘れ、気持ちよく飛び回ってしまう。そして夜の寒さに苦しむという毎日を繰り返すのである。だから「寒苦鳥」というお話。
本校の生徒は、いわゆる偏差値で大阪平均らしい。勉強がそもそも苦手な者もいるが、どっちかというと取り組む姿勢に甘さがある者の方が多いようだ。(愛情をこめて言うと、)まさに雪山の寒苦鳥集団である。(笑)
先日の成績会議で、我がクラスは全員欠点なしで進級することが出来た。めでたい。めでたい。この「雪山の寒苦鳥」の説話、それなりに意味があったのかもしれない。(笑)
2013年3月10日日曜日
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