本校の団活動用のコンピュータがある工芸教室(5月16日付ブログ参照)は、放課後になると、団やクラブがビデオを編集したり、音楽CDを作ったり、はたまた団旗や演劇の衣装を作ったりと、なかなか便利な部屋である。この工芸教室で、事件があった。この教室でも美術の授業が行われるのだが、担当の非常勤講師の先生から、「机の上にミシンが2台置いたままになっています。」という連絡が入ったのだ。美術の先生と私がかけつけ、とりあえず教室の隅に片付けた。講師の先生はやさしい方(ちなみに私の高校のだいぶ後輩である。)で、勝手に片づけてもいいでしょうかというニュアンスだったらしいのだが、私はイベントの過程で起こる無責任な行動には厳しく対処する。ミシンは、生徒会が貸出て、生徒会室に返すシステムになっている。工芸教室にそのまま放置するなどというのは論外である。
放課後、すぐさま生徒会を読んでミシンの貸出を禁止した。『小事が大事である。』ちょうど、団長を集めてのミーティングもあったので、団長にも私の考えを伝えた。「団長は団の全ての責任を負うこと。でないと団長ではない。今回の事件は団長が決着をつけるように。」彼らはきっぱりと「ハイ!」と答えた。このへんの呼吸が本校の良さである。見事な体育会系である。(笑)
さて、すぐにこのミシン事件の全貌がわかった。生徒会の総務の生徒が自分のクラスの衣装係に貸出たものだったのだ。彼は、「自分の責任です。貸出のシステムをきっちり伝えず、返却を確認していなかったから起こったことで、全て自分の責任です。」と言う。衣裳係の女子も神妙に「私が悪いのです。」そのクラスの団長は「いやいや、私に全ての責任があります。」3人で真摯に謝りにきたのだった。特別活動部長のO先生と、美術のS先生にも指導を受けにいくよう伝えた。もちろん担任の先生にも学年主任にも報告した。
私は、イベントは人づくりだと思う。様々な場面で生徒はミスをするし、喧嘩もおこる。同じ高校生でも、様々な考えがあって、様々な人間模様がある。リーダーは「人を動かす難しさ」を体感する。それでいいのだ。ミスがあってもいい。「自分の責任です。」とリーダーはミスした生徒を守ればこそ、人はついてくる。彼らはいい勉強をしたと思うのだ。明日、ミシン貸出を再開する予定だ。
2011年9月1日木曜日
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