本日2つ目のエントリーである。朝モーニングで、朝日新聞(日経は他の客が見ていたようだ。)を開いて、ぎょっとした。見開き全面広告である。自宅に帰ったら毎日新聞にもあった。うーん、やっぱりぎょっとした。マッカーサーが厚木に到着した白黒写真をバックに「いい国つくろう、何度でも。」という明朝体のコピー。右下に「宝島社」とある。後の説明は何もなし…。
すでに、WEB上には、宝島社のコメントが出ていた。
『敗戦や災害など、これまで幾度となく苦境に直面してきた日本。 日本人はそのつど、不屈の精神と協調性を武器に国を建て直してきた歴史があります。世界のどこを見ても、これほどしぶとく、強い生命力を秘めた国民は存在しないのではないか。そんな気さえするのです。『いい国つくろう、何度でも。』この投げかけを通じて、日本人が本来持っている力を呼び覚ましてみたいと考えました。』
震災復興へのメッセージだという。ふーん。6月から準備していて、たまたま新政権誕生の日に掲載されたが、偶然だという。ふーん。ツイッターなどでは、「最高にブラック」という感想があったらしい。実は私の感じ方も、それに近い。宝島社の本は、別冊宝島などだいぶ持っているが、その斬新な切り込み方が面白いと感じていた。このコピーには、新政権を始めとした最近の日本の政治状況を揶揄したものと見るのが妥当だと私は思う。「戦後の日本は、事実上アメリカの51番目の州だ。誰がやっても同じだよ。」という呼びかけに聞こえるのだ。
宝島社の”公式な意図”とはズレるかもしれないが、私は外交面を中心に日本はアメリカの意図に逆らえない立場にあると思っている。日米安全保障条約は、冷戦下で、軍事力にカネを注がず経済発展を図ると言う吉田茂以来の大方針であり、これを取り払うことは今や至難の業であると私は思う。宝島社の新聞広告は、そういう外交・軍事面での揶揄とともに、震災のもうひとつの大問題である原発についても揶揄しているのではないかと私は深読みする。日本の原発は、アメリカのGE(ゼネラル・エレクトロニック)を中心とした勢力が推進したものだからだ。
マッカーサーが厚木に降り立った写真をどう見るか、これは個人個人の感性の問題だ。私の感性は、やっぱり”アメリカの影響力下にある日本”と見てしまう。新政権誕生の日ゆえ、よけいにそう感じるのである。
さて、みなさんはどう感じられますか?こういう論議を起こすことが宝島社の本当の意図かもしれませんねえ。
2011年9月2日金曜日
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