2021年7月12日月曜日

秘伝 教材研究(倫理編)Ⅸ

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仏教の教え方について記していこうと思う。仏教の定義は、①仏陀が説いた教え、②仏陀になる教えの2つある。共に、真理(宇宙の法:ダルマ)を覚った人間である「仏陀」が問題となる。(良く神と仏を混同する輩がいるが、仏陀は人間である。)①の仏陀は、歴史上の人物、ゴーダマ=シッダルタである。②の仏陀は、経典に登場する三世十方(過去世・現世・来世の東西南北とその間の八方+上下:すなわち全時間と全空間)の諸仏を意味している。

ゴーダ=マシッダルタ(シャキャー族の王子故に釈迦と呼ばれる)の生涯についてまず語る。四門出遊の逸話で、人間の苦悩の克服という仏教の本質に触れることが出来るからである。修行時のアーラダカーラマの無処有処とかウドラカラーマプトラの非想非非想処とかの逸話やスジャータの乳粥の逸話、食中毒での入滅とか、なかなか面白いので必ず語ることにしている。

教科書では、だいたい四諦八正道(4つの真理・8つの正しい修行法)が書かれているが、八正道は読み方くらいで十分だと思う。(”正しい”という語彙では全く具体的に説明できない故)それに対して四諦(苦諦、集諦・滅諦・道諦)はやはり重要である。特に、苦諦の四苦八苦はきっちりと解説する。私は、この後四法印(4つの法の印:諸行無常・諸法無我・一切皆苦・涅槃寂静)を教える。諸行無常は時間の変化、諸法無我は空間の変化を意味している。さらに、縁起(仏教ではえんきと読む。=因縁)を説く。

縁起には、一般的縁起と価値的縁起がある。四諦や十二縁起は価値的縁起である。これらをプリント上で統合する。(画像参照)仏教と言うのは、実に論理的なものである。縁起は、原因と結果というロジックであるが、四諦と四法印、十二縁起などが見事な結びつきを見せる。多くの高校生は、仏教と言うと線香臭いイメージをもっている。それを破すことが、私の仏教のベーシックな部分の教え方である。

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