2011年6月23日木曜日

久々に満足の授業

三宗教の神は同一である
2年5組は、火曜日の5時間目と木曜日の6時間目という最悪の時間割のクラスである。だから私も力が抜けていい授業ができる。期末考査のラス前の授業であるが、まあ、こっちもそれまでの授業の疲れもたまっていて、適当にいこうという気になる。生徒も、そのへんの私の気分を察して、気楽に応答してくる。ここが5組の良さである。意外に熱心に聴いている生徒もいるし、普段ガチャガチャしている女子生徒たちも、運動系のやんちゃな男子生徒もうまく乗せれば、いいツッコミもしてくるし、うまいホケもしてくれる。

今日は、H高校に来て、一番いい授業だったのではないかと思う。ヘブライズムの山場、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の神が同一であることを証明する場面である。みんな、納得できるまで聞いてくる。質問の嵐である。分かった者から満足そうな笑顔になる。「へー。なるほど。」という声があちこちで上がった。「先生、面白い!」という声も聞こえてくる。盛り上がったのだった。教師冥利に尽きるところである。

実際のところ、期末考査でどれくらい点数を取ってくれるのか不安だし、直前の整理プリントをつくることにした。昔、工業高校時代に「愛のプリント」と呼ばれていた本番の試験の焼き直しに限りなく近いプリントほどではないが、かなりの量の学習内容だし、中間試験の際はどう勉強してよいかわからず欠点をとった生徒もも多かったので、サービスしようと思っている。この辺の加減が難しい。(笑)

追記:ensetebananaさん、読者登録ありがとうございます。よろしければコメントしてください。

4 件のコメント:

  1. こんばんわ。私は宗教に関してほとんど無知に近いのですが、佐藤優はイスラムには原罪がないという観点から、同じ一神教でもユダヤ、キリスト教とイスラム教は同じ神を信じていないという論を展開していたと思います。先生はその辺の議論をどのように整理されていますか?

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  2. 鉄平さん、面白いコメントありがとう。
    佐藤優は、プロテスタントの神学者といってもいい人なので、到底、私などおよばないのですが、コーランに、趣意つぎのような一説があります。「私(神=アッラー)は、これまでに、アダム、ノア、モーセ、ダヴィデ、ヨハネ、イエスなどの人々を人間社会にに送ってきた。しかし、すべて失敗した。(それで、マホメットに啓示したのだ)」この言葉から、少なくとも、イスラムの側から見れば、ユダヤのヤハウェの神もキリスト教における父なる神も同一ということが証明できます。アダムをつくったのは、旧約の創世記、ヤハウェですし、イエス(コーランではイーサーと呼ばれていますが)を送ったのは、父なる神以外にありえません。したがって、私の回答は、イスラムの側から見てということになります。ただし、以前私が話をしたニュージーランドの牧師さんは、三宗教の神が同一であることを認めていました。これで、いいでしょうか。

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  3. 宗教に関する基礎的な書籍は、あまりに単純化されているか、あるいはキリスト教の視点から描かれているものが多いので、イスラム側の視点で見るというのは新鮮でした。ありがとうございます!

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  4. 哲平さんへ。この論理は定説だと思います。センター試験にも昨年出ました。またこの論理の出典は、世界の宗教と経典総解説という、わりとアカデミックな本です。30年以上も前に購入したものですが、そのころは、今はやりのHOW TO本はあまりなかったと思いますねえ。

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