今日、野崎さんという元JICA専門家の方から、「今年この1冊2010」(12月27日付)にコメントをいただいた。私が、「援助じゃアフリカは発展しない」という本を昨年度最も印象に残った本であると表明し、また、そのコメントの中で、著者の主張するマイクロファイナンスの有為性に言及していたからであろうと推測される。野崎さんは、KIVA JAPAN(http://kivajapan.jp/)というNGO(正確には、発祥のアメリカのKIVAがNGOで、日本ではまだ任意団体らしい。)を紹介してくださった。野崎さんは、そこで翻訳を手掛けておられるとのこと。さっそく、HPを覗いてみた。このKIVAは、要するに、インターネットで途上国の人びとに、マイクロファイナンスとして少額のオカネを投資できるしくみなのだ。
KIVAというのはスワヒリ語で絆や合意を意味するらしい。スワヒリ語が大好きな私としては、是非とも参加する気になってしまった。この辺は、完全にパトスの問題である。起業家一覧を見ただけで、とにかくやってみようと思った。私のわずかなオカネが、マイクロファイナンスとして使われているだけで、地球市民としての実感があるではないか。(現在、私は国境なき医師団のサポーターとして世界に間接的に繋がっているが、KIVAの方が実感が強いと思われる。)とにかくやってみようと、申し込み手続きに入った。仮申し込みは終了したが、ジャパンネット銀行に口座がないので、火曜日にゆうちょ銀行から振り込みをすることにした。実際にやってみてから生徒にも、大いに啓蒙したいところだ。(オカネが関わるので、慎重に対処しなければならないが、情報提供については問題はないと思う。)
どの起業家に投資するか、迷うところである。ゆっくり決めたいが、今のところ、野崎さんが翻訳したマリの日用雑貨品のおねえさん、ケニアの「ピーター」という酪農家のおしいさん、そしてこれも野崎さんが翻訳された、Lily君がJOCVとして派遣されるドミニカ共和国のカフェのお母さんなどが候補である。写真付きで、その国の詳しい事情もわかる仕組みになっていて面白い。
国際理解教育にも十分使える。まさに野崎さんのおっしゃる通りである。オカネを出さなくとも、うちの英語科の生徒なら、あの短めの英文であれば、十分翻訳ができるかもしれない。(これは、後輩の口の悪いI先生や、国際理解教育に興味をもっているR先生にも見てもらおうと思う。)
1日に2回投稿するのは、これで2回目だが、あまりに良いニュースなので投稿した次第。さっそく、我がブログのリンクに入れさせてもらった。読者の皆さんにも、私のこの興奮が伝わったであろうか。
2011年1月9日日曜日
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私も今やってるレポートが片付いたら、一度ホームページ見てみたいと思います。すごく興味深いです!!!!
返信削除最近は、自分の将来について考えることが多いのですが、同時に国際理解や、貧しい国の人々に対して自分がすべきこと、できることについても考えます。考えれば考えるほどわからなくなって、困ってます。またメールするかも知れません(笑)
ところで、口の悪いI先生はお元気でしょうか?笑
私のお姉ちゃんR先生もどのようにお過ごしか気になります。
お二人によろしくお伝えください。
あやっぺ、さっそく賛同ありがとう。フランスは寒いのではないかね。後輩の口の悪いI先生やR姉御先生によろしく伝えておくなあ。そうそう、うちのOGやOBが、翻訳にかんでくれたら凄いよなあ。日本と各国にちらばる地球市民のOG、OBに告ぐ。HPを見て、コメントをちょうだい。
返信削除野崎です。
返信削除大変喜んでいただいて、私も嬉しい限りです。グラミン銀行方式の良いところは、援助の相手が見えることと、なにより融資という形ですので、返済があることです。私も9月から4回ほど融資していますが、すでに一回分の融資金額が戻ってきました。すなわち再度の融資に活用できるわけです。ここが単なるドネーションと違って支援の手応えがあると感じるところです。また、翻訳を手伝っていて気付いたのですが、国によって事業の中身や融資の金額に大きな違いがあることです。実際に現地を知っていれば納得できるのでしょうが、興味深い点です。たとえば、モンゴルは融資の金額が高いのはなぜか、カンボジアの融資物件は移動手段に関するものが多いのはなぜか、などです。また、アメリカからの融資の申し入れもあり、世界は日本で報道されるのとは違うのだということも感じます。
Kivaの融資で重要なのは、現地のNGOの存在です。たとえばブルキナファソは融資の物件がありません。その意味では融資でるということは、それなりの社会システムがあるのかもしれません。
内向きになる日本人という指摘もあるので、ぜひ若い人たちに世界に目を向ける機会を拡げたいと思っています。
読者の登録もします。これからもご活躍を。
野崎さん、読者登録、本当にありがとうございます。野崎さんのおっしゃる各国の事情について、さらに学習が深まりますね。ブルキナでも、このようなシステムを利用すればいいと思います。私は、すぐにでも融資したいと思ってしまいます。ブルキナは、仏語圏であること(すなわちアメリカのNGOの、このような活動の情報が少ないし、英語はかなり通じません。)、しかも識字率が低い事、イスラムの方が多いこと(イスラムの金融理念=無利子が浸透していること)が理由のような気がします。とはいえ、普通の商店もワガにはたくさんありましたし、実際同様だと思われるマリの融資はありますよね。
返信削除今日出国された荒熊さん、ブルキナに着かれましたら、専門家として、他に理由があれば是非教えて下さい。