「地球家族」のアイスランドの写真 |
昨日は、A組もB組も、その国ごとにミニ国連への提出する法案を検討、発表した。よく似た法案は共同提案化したりして整理した。それをちょっとまとめてみると…
A組では、意外なことに、議長国選挙でマリに敗れたアメリカが、「環境問題」を打ちだしてきた。私が、「新聞で、今年のリスクの第一位は、G0(G7も、G20も世界をリードしていない。ましてバックス・アメリカーナと言われた冷戦後のアメリカ支配は終焉した。)だった。アメリカはその復権を目指すような政策を考えて欲しい」という要望に答えてくれたのだった。彼らが知恵を絞ったのが、ヨーロッパや日本に後れを取っている「環境問題」だったのだ。国土や人口をもとに、一定の比率で自然エネルギー(太陽光・風力・地熱・波力など)を使用することを義務付ける法案であった。日本やアイスランドはこれに共同提案という形で乗ってきた。
一方、ハイチが「3/5法案」という変な名前の法案を出してきた。この3/5は60%のことで、全世界の企業が、生産に当たって雇用・資源調達・工場立地などで、必ず途上国のものを使うよう義務付ける法案である。アイスランドも、環境技術の開発の共同化を世界的に進め、しかもその生産を全て途上国で行うという法案も出してきた。この2つは、工業の集積という概念を無視しているが高校生らしくて良い。マリは、「アフリカの連邦化法案」を提案してきた。なるほど、世界は途上国を中心に、善意あふれる先進国の協力のもとで連邦化に進むというわけだ。
B組では、これまたアメリカに議長国選挙に勝利したアイスランドと、マリが、「フェアトレード法案」を出してきた。アイスランドは漁業、マリは綿花といった第一次産品の価格保障をすべきだと主張してきたわけだ。ハイチもこれに共同提案体制をとった。
一方、B組のアメリカは、A組のアメリカと違い、真正面から勝負した。「テロ防止促進法」である。テロを行う国は「悪の枢軸」とみなし、国連はアメリカを中心に制裁を加えるべきだときた。
いずれも、これからの中国の動きが気になるところ。中国は先進国なのか、途上国なのか。A組の中国は、自らを途上国だと規定したうえで、「裕福な国による途上国のインフラ整備促進法案」を主張。B組の中国は、ずばり「変動相場制禁止法案」で、人民元の切り上げ阻止をうたった。両方とも直球勝負である。
両組とも自国と日本のみの得票で議長選挙に敗北したアメリカは、どう出るか?ロビイストが走り回る教室であった。あまりにリアルすぎるというご批判もあるかも…。
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