2011年1月31日月曜日

AU-今度は携帯電話ではない-

AU首脳会議/中央は国連事務総長
 アジスアベバで、AUの首脳会議が始まった。(今度は携帯電話のauではない)コージボアールの元大統領居座り問題、スーダン南部の独立問題(ニュースによると98~99%が独立賛成だそうだ。)、そして、チュニジアから始まった長期独裁政権への反発が、エジプトに大きく拡大している。早急に解決すべき大問題が目白押しである。そんな中で議長が、赤道ギニアのヌゲマ大統領になったらしい。この赤道ギニアという国は不思議な国である。アフリカ本土にある領土はわずかで、カメルーンとガボンの間にちょこっとあり、島嶼部に首都がある。よく世界地理のネタ本に出てくる。大陸にも領土がありながら島嶼部に首都があるのは、デンマークとここだけ。しかも名前こそ赤道ギニアだが、赤道が通っていない。(笑)ポルトガル領だったが、ブラジルを得るためにスペインに割譲したという国だ。奴隷貿易の拠点から、カカオやコーヒーのプランテーションを生業としつつ、石油が出たので1人あたりのGNIは統計上比較的高い。

 外務省のHPによると、こんなことが書いてあった。「赤道ギニアは、原油生産により、2007 年の国民一人当たりのGNI が9,710(WDI 2009)ドルとなっているものの、多くの国民は現在でも貧困問題に直面している。加えて、国民の約6 割強は若年層であることから、当面の間、不足する人材を補う外国人専門家の協力を必要としており、将来を見据えた人材育成、法・行政制度整備などを早急に進める必要がある。赤道ギニアの技術協力分野での援助需要は極めて多様且つ大きい。我が国としては、赤道ギニアの民主化プロセスや人権問題状況などを注視しつつ、専門家派遣や研修員受入等の技術協力を検討していく。」

 つまり、ガバナンスに問題があるので、日本としては国際協力しにくい国なのである。そんな国の大統領が、この時期にAUの議長となったのである。まさに、AUの首脳会議の懲りない面々なのである。ザンビア人エコノミストのモヨ女史の『援助じゃアフリカは発展しない』(昨年9月15日付ブログ参照)が、さらに真実味を帯びてくると感じるのは私だけではないだろう。

 今日こそ、3年国語科の現代社会の学年末考査から、「私のPRSP」の優秀作を発表しようと思っていたのだが、AUの現実に怒ってしまい、明日以降に延期になってしまった。どーもスミマセン。

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