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なかなかジンバブエ行きのバスのチケットが取れないので、仕方なく英語の漫画本(近くの書店で売っていた)を、電子辞書片手に読んでいると、ドイツ人の赤毛の小学校の先生だという女性が、「隣りに座ってもいい?」と聞いてきた。「どうぞ。」と言うと、「あなたは何処から来たの?」と聞かれ、日本人だとわかると喜んでくれた。日本に行ったこともあるらしい。「あなたは英語がどれくらい喋れる?」と聞かれたので「少しだけ」と答えると、「やっぱり。」と、さらに喜んでくれた。彼女は、どう見てもゲルマン系なので、周囲の客が苦手な英語でバンバン話しかけられ辟易としていたそうで、私くらいのスピーカーがちょうど安心できるのだったのだ。(笑)互いにつたない英語で話をしたのだった。
さて、その前にアパルトヘイト博物館のツアーに行った時、知り合いになったベルギー人母娘がいた。彼女らはダイアモンドで有名なアントウェルペン(=アントワープ)から来ていたフラマン人だった。ベルギーのフラマン人はオランダ語、南部のワロン人はフランス語を話すので、仲が良くない。地理や政経で必ず教える民族(=言語)問題なので、私にはそういう知識があったのだ。
さて、このドイツ人女性もベルギーの母娘も、同じ日に出発のクルーガー国立公園ツアーに参加すると聞いていた。夕食時、ちょうど彼女ら3人がそろっていたので、私は英語の苦手なドイツ人女性をフランマン人の母娘に紹介した。これには理由がある。ゲルマン系の言語で、ドイツ語と英語の中間に位置する言語がオランダ語だからだ。
福沢諭吉が、適塾で蘭学を修めながら、新しい時代はイギリスやアメリカの英語だと語学をやり直すのだが、中学生の頃は凄い勉強家だと思っていた。いやいや何のことはない、オランダ語と英語は実に近いのである。英語のThank youは、ドイツ語ではDankeである。オランダ語ではDank Uとなる。(笑)
フラマン人のオランダ語とドイツ人のドイツ語は、少なくとも英語を介さずともすむはずである。ドイツ人女性は、この私のおせっかいに、すごく喜んでくれた。という話である。地理の知識があればこその逸話である。ちなみに、このドイツ人女性は、日本びいきで、次はイタリア抜きでやりましょう。となにやら物騒なことも言っていたのだった。(笑)
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