長崎歴史文化博物館 |
妻によると、長崎は博物館の充実度がハンパではないらしい。その言に嘘はなかった。時間があまりないので急いで見たのだが、素晴らしい博物館だった。長崎には、様々な歴史が刻んだ魅力が凝縮している。常設展の最初は、貿易の展示だった。様々な貿易品を目利きする展示は、実際に体験できて、実に凝っている。こういう体験的展示やVTRを使った展示の豪華さと言う点では、我が大阪が誇る国立民族学博物館をも完全に超えている。オランダ語の辞書や唐人街の模型、中国磁器の展示…。息を呑むほどの素晴らしさだ。
幕末期の長崎留学についても興味深い展示が多い。伊藤博文、大隈重信、河井継之助、五代友厚、吉田松陰、貝原益軒、高野長英、前野良沢、中江兆民、平賀源内、福沢諭吉…。凄い面子である。
解体新書の展示も、薩長が輸入した西洋銃の発展の展示も長崎ならでは、でないか。さらに長崎奉行所が復元されていている。なかなかの見ごたえなのである。ここには、隠れキリシタンの展示もされていた。浦上四番崩れの展示もあった。(この話はさすがの私も遠藤周作の本を読んで知っている。)
意外なものを2つこの博物館で発見した。ひとつは、長崎遊学者の代表格・勝海舟が西南戦争で自刃した西郷を想って書いたという詩(西郷南洲追弔詩)と、特別展(お化け屋敷を科学する展示で面白かった。)に、なぜかあった芥川龍之介の河童の絵である。
西郷南洲追弔詩(勝海舟)と河童(芥川龍之介) |
最も戦艦「土佐」(意味深である。)に見える位置で |
グラバー園のフリーメイソンの門柱 |
長崎に来たら、行かなければならないところはたくさんあるのだが、長崎駅前の喫茶店(この前にエントリーした加川良の「あの娘と長崎」参照)はともかく、竜馬の「亀山社中」である。妻は、全く興味がないらしく、前回は来ていないそうだ。結局遠いし、山の中腹にあるので、タクシーで行くことになった。
「亀山社中」はまさに山麓の住宅街の中に隠れるようにあった。タクシーに待ってもらっていたので、急いで坂を降り、見て回ったのだが、これも十分満足した。ちょっとだけ竜馬のブーツをはいて記念写真も撮った。(笑)もと来た坂をひいこら登ってタクシーに乗り込んだ瞬間、凄い雨になった。さすが、スーパー晴れ夫婦の面目躍如である。
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