2012年5月16日水曜日

ケニアの「歩いて発電」チップ

You can now charge your mobile phone from the sole of your shoe.
セーブ・ザ・チルドレンが、「母親になるのにいい国ランキング」を発表して、ニジェールが世界最下位だというニュースが流れた。うーん。ニジェールに続くのは、マリ、コンゴ、スーダン…。うーん。暗澹たるニュースだ。明るいアフリカの情報はないのか?と探していたら、ケニアの若いエンジニアが、歩いて携帯電話の充電をする技術を開発したらしい。なかなか面白いではないか。

圧力が加わると、電気が起こり、蓄電できる超薄型チップを彼は開発したのだ。このチップ、取り外しが可能で、どんな靴にも装着できるらしい。歩行時のエネルギーを電気に変え、靴から伸ばしたコードで携帯電話を充電できる。値段は$45(約3600円)。将来的には複数のガジェットにも充電が可能になる予定だ。ケニアの国立機関も彼に投資し、大きな期待を寄せているらしい。

http://www.africa-news.jp/news_zfIQkkiBI.html?recommend
http://www.nation.co.ke/News/Shoe+technology+to+charge+cell+phones++/-/1056/1401998/-/kbtr5d/-/index.html

ものすごくアフリカらしい話である。歩いて発電。いいではないか。凄いアイデアだ。しかも価格が、マーケティングで言うところの「アフリカ2(中間層)」くらいの人々が購入可能なくらいである。きっと、ひたすら歩いて充電するという職業が生まれると思う。もしくは、サイドビジネスで蓄電した電力を売る人も出るだろう。面白いなあ。わずかでも現金収入となるのなら労を厭わないのがアフリカのインフォーマルセクターである。

ところで、私はJICAの教員研修旅行で、ジョモ・ケニヤッタ大学などを視察したことがある。ケニアはアフリカでも有数の理数科教育、工業教育が行われている国なのだが、私たちが見たのは、日本の工業高校以下の厳しい状況だった。意気は感じだが、まだまだ環境が整っていないという感じたのだった。だが、あれからもう10年くらいたった。アフリカの開発のスピードは早い。教育環境も整って、これから、どんどんこういう人材が育ってくるのだろう。嬉しい。この「歩いて発電」ビジネス、是非とも成功して欲しいと思うのだ。

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