2012年5月10日木曜日

ブルキナとネリカ米の話

奈良教育大のG君から、面白いメールがきた。JBFAからネリカ米を購入したらしい。どうやら実際に植える場所と許可も得たらしい。で、「ネリカ米やブルキナの資料はないでしょうか?」との話だった。うーん、ネリカ米の資料は全くない。アフリカ米とアジア米を掛け合わせたアフリカ向けのコメで、陸稲が主だよ、と言えるくらいかな。

ブルキナに行った時、ネリカ米を実際に植えているJICAが運営している農園の横を走った。(笑)首都ワガドゥグからサヘルへ向かう途中のことだった。私も興味があったので、現地でいろいろ聞いてみた。実は、ブルキナで主にネリカ米の栽培協力をガンガン推進しているのは、台湾らしい。JICAブルキナのすぐ側に台湾の国際協力事務所があるのだ。ちなみに、アフリカ諸国で台湾と国交を結び、中国と国交のない国は、6カ国。ブルキナ以外にスワジランド、セネガル、ガンビア、サントメ=プリンシペ、チャドである。2008年までマラウイも入っていたが断交したらしい。(この辺、中国の支援にあえてなびかず、台湾を選択して国益を追求しているとシビアに見た方がいいと思う。)そう、ブルキナでは台湾の人が頑張っているのである。空港に到着した直後、滑走路で台湾のオッサンと喫煙した思い出がある。ブルキナ=喫煙天国である。(笑)話が大きくそれてしまった。wikipediaに載ってない話をブログに書くとなると、そうなる。ブルキナのネリカ米とくれば台湾なのだ。

さて、G君の望むブルキナの資料といえば、マルシェで「アトラス」を手に入れた。地理的な様々な統計地図(降水量分布とか、土壌分布とか…自然地誌と、人文地誌もいろいろ書かれている。)などが満載の…英語版の冊子である。今日の画像はWEBで見つけたフランス語版のものだが、ブルキナではこっちのほうが一般的で、Iさんの尽力でなんとか貴重な英語版を手に入れることができた。私の宝物である。手渡すか、スキャンして添付するかしようと思っている。G君のためだし、労は惜しむつもりはない。おそらく、一般人にとって手に入る最も貴重なブルキナの資料だと思う。

ところで、ブルキナの食糧事情は案外良い。HDIが世界最低ランクなのは、主に保健医療の問題である。乳幼児死亡率や、それを改善するための成人識字率などに大きな問題がある。ネリカ米の普及による食糧事情の改善はもちろん重要ではあるのだが、1人あたりGDPを底上げする商品作物はコットンくらいしかない。うーん。ブルキナのPRSPを考えるのはかなり難しいのである。ネリカ米をもとに、様々な学びを拡大していって欲しいものだ。

2 件のコメント:

  1. ネット検索した情報で、自分で検証していませんが、英語のサイト2つを見つけました。ご参考まで。日本語の情報は結構あるみたいです。
    http://www.warda.cgiar.org/
    http://www.grain.org/

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  2. MIYAさん、ありがとうございます。G君もきっと検索してみるだろうと思います。しかし、英語のサイトが自由に読めると言う事は大きな力ですね。エレサレム行きの航空券も、英語のサイトのほうが2~3万円も安く買えるらしいです。もちろん息子の言ですが。

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