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…国民国家の崩壊とは、日本の文化・伝統、もっといえば日本人のアイデンティティの崩壊を意味する。日本は、世界中でも好かれている国の1つである。オリンピックやW杯など様々なイベントで、日本人的なきめの細かい配慮・親切が大好感を持たれている。(日本を嫌っているのは国家的戦略で反日教育が行われている中韓両国くらいといってもいいだろう。)その日本が、大量の移民によって、善さを失うことになるわけだ。ヒトのグローバル化は、モノやカネと違い、国民の幸福観に大きく関係する。日本の住みやすさは、古来からの日本思想・大乗仏教・日本的発展を遂げた朱子学や陽明学の儒教・欧米から学んだ民主主義を中心とした近代思想が多層的に調和した、農耕民族的集団主義・単一民族国家故の独特の「空気」が育んでいる「民度」のおかげだ。この空気が乱れると、住みやすさは一気に崩壊する。世界一と言われる治安も悪化するだろう。私が教えたマレーシア・PBTの教え子たちは、マレー系にせよ中華系にせよ、実に日本的な空気を体得してくれている。ブレジンスキーやアタリの意図は国民国家を消滅させるような移民である。彼らのような日本に順応できる日本にとっても有益な移民ではない。
…すでにその兆候はある。中国共産党の支配下にある本土の中国人によって、日本の土地が習得され、安全保障上の問題が指摘され、電力などの公共インフラを支配しようとしているフシがある。彼らは、自己の利益しか考えない。何度かエントリーしているように、彼らには「義」の概念を喪失してしまっている。この「世界最終戦争の正体」でも中国のそのような面を強く指摘している。
EUに大量に流れ込んだシリア難民を中心に、EUでは様々な摩擦が起こり、移民の目的地・ドイツでも反移民の政策を掲げる政党が力を増している。イギリスのEU脱退もポーランド系移民への反発があったと言われている。アメリカでも、ヒスパニックの増加が選挙の争点になっていた。このようにグローバル化の第三段階は、極めて難しいわけだが、グルーバル資本主義を推進しようとしている勢力にとっては、惻隠の情はない。ただただ、自己の利益を目的に強引に推進しようとしている。
…現在、世界はグローバル資本主義を推進しようとする勢力=グローバリスト(その中心は以前エントリーしたように各国の中央銀行の株主=国際金融資本とその走狗となっている政治家や知識人・マスコミ)と、ナショナリスト(国民国家のアイデンティティを守ろうとする人々)の戦いとなっている。近年の国際的な事件(アラブの春もシリア内戦もウクライナ問題も米大統領選挙の不正等)は、これらの視点で見ると、マスメディアの情報がいかに操作されたものであるかが明らかになる。
…資本主義のオルタナティヴは、グローバル資本主義による、(グローバリストにとって都合の良い)民主化、(グローバリストが儲かる)民営化、そして(そこに住む国民の幸福感を破壊する)国民国家の消滅、さらに(グローバリストにとって都合の良い)世界連邦政府となるのだろうか。
…最後に、先日トルコで発生した大地震に心を痛めている。これから死者の数は増えるばかりだろうし、被災者も大変だ。現地では反アメリカ感情が急激に増加しているという情報もある。今月2日、トルコの内相が反米演説をして4日後に起こった地震。あまりにジャストミートしていないか。(画像参照)NATO問題でグローバリストに牙をむくナショナリスト・エルドアンへのさらなる圧力ではないか、という指摘(選挙戦を不利にさせる狙い)すらある。トルコは、これからどこへ向かうことになるのか、心配である。和歌山のトルコ船難破以来の親日国である。日本からの支援隊の皆さんにも、できる限り頑張ってほしい。
…被災した方々の冥福を心から祈りつつ、連続的にエントリーしてきた「オルタナティヴ」シリーズは今回までとしたい。
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