2017年4月2日日曜日

観光都市・マラッカを想う。

マラッカは、複雑な歴史をもった街である。マラッカ王国は、明と朝貢貿易を行い繁栄していたが、ポルトガルの攻撃を受け、植民地となった。その後、オランダに占領されるが、オランダの交易の中心はジャワ島のバタヴィアだった故に、錫の積み出し港(地方港)に格下げされる。さらにインドネシアのアチェ州と交換されるカタチでイギリス領となった。ここでも、海峡植民地となりイギリスの直轄支配を受ける。とはいえ、同じ海峡植民地・シンガポールに比べ、比重は小さかったようだ。マラッカの地位はどんどん低下していったわけで、今や、歴史都市・観光都市としてマラッカは存在している。
そんなこんなで、マラッカのスルタンは、ペナン州、サバ州、サラワク州と共に現在存在しない。今回のマラッカ行では、泊後の朝に、そのスルタンの宮殿を復元したパレスに行ってみた。これが、なかなか趣があって良かったのだ。中は、文化博物館になっているのだが、謁見の間には、様々な人々(もちろん人形である。)が来ていて、面白かった。交易で隆盛を誇っていた当時が偲ばれる。こういうジオラマ的な展示、私は大好きである。木造建物もなかなか重厚で、当時のスルタンの力を感じるものだった。
こういう歴史を背負ったマラッカで、初代首相のラーマンが、完全独立の前年に、独立宣言を行ったのは故あることだと思う。
チャイナタウンの入り口
マラッカには、前述したように植民地時代の外国の建物を利用した博物館が多々ある。それぞれ面白そうなので、「ちょっとマラッカ」の気軽さで、是非再訪したいところだ。ところで、実は私が最も行きたかったのは、潜水艦博物館だったりする。「地球の歩き方」には乗っていないがWEBの記事で発見した。少し距離があるので、車がなければ厳しそうだ。それで今回は泣く泣くパスしたのだった。

…ともあれ、これからもマラッカは、観光都市としてさらに進化を遂げるに違いない。再訪を誓って、今回のマラッカ行のエントリーを終えることにしたい。

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