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これは、フツーに見れば、北朝鮮問題における中国への牽制、世界ならびに国内に新トランプ政権が軍事行動を怖れない強いアメリカの復活ということを示す、一石二鳥を狙ったものであるといえる。どうも、米国の新指導者は、「かます」ことが好きらしい。不動産業者として、最初に大風呂敷を広げ「かます」ことで交渉を有利にもっていこうとする商売が培った性癖だという指摘もある。
この政治手法、果たして中国の指導者に通じるのだろうか。中国の指導者は、数限りない権力闘争を勝ち抜いてきた強者である。修羅場をくぐってきている凄みを私などは感じている。ただ、相手がフツーの理性的な指導者ならともかく、何をするかわかならい、予測不能な場合、どう動くのだろうか。私はそういう場合、あえて静観するだろうと思っている。「迂をもって直となす。」孫子の兵法である。まあ、米国の指導者などはそういう教養は身についていそうにないが、中国の指導者はこの迂直の計など当然知っているはず。
北朝鮮の問題は、中国の協力なしには解決できないのは明らかだ。丁々発止の取引が行われていることと思う。最近の米国政府は嘘も平気でつく。中国政府も真実は語らない。様々な憶測情報が飛び交う中で、何が真実であるか全く我々は知ることができない状況におかれているような気がする。米中会談で何も決まらなかったと言われても、実は密約が決まっているかもしれないし、本当に物別れに終わっているのかもしれない。
一方、日本政府は、シリアへの米軍の攻撃を支持した。そういうコメントが日本政府から出てくるのは、いかに米国の軍事力に頼っているかの裏返しであり、日本はそういう意味で嘘をつく国ではない。しかし、丁々発止の外交は行わないし、できないのだろう。
トンキン湾事件の例を持ち出すまでもなく、何らかの嘘が、その緞帳を上げることがある。私が何よりも恐ろしいと思っているのは、米国の指導者は、人道主義者ではないということだ。ヒスパニックもアラブも我々アシアンも、彼が人間として認めているのかどうかわからない。彼にあるとされる隣人愛は、WASPのみを対象にしているような気がしてならない。この疑念はなかなか晴れないのだ。
…刻一刻とカタストロフィ・ポイントが近づいているような気がする。不安でしかたがないが、こんな私にできることは、ただひたすらに四表の静謐を祈るだけである。
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