マラッカには、観光名所がたくさんあって、なかなか楽しい。旧市街的な街並みもなかなか趣がある。妻がマラッカ川の川辺を歩いていて、「倉敷やな。」と言った。うむ。マラッカ川の川べりはまさに倉敷を思わせる。しかも民家も川側は様々な壁画で飾られていて、リバークルーズの観光客を楽しませている。一方、古い建物が様々な博物館に利用されている。今回はほとんどパスしたけれど、入ってみたい気がする。このへんは、「小樽みたい。」という感じである。
昨年度、ISの宣戦布告があって、日本からの修学旅行生は一気に激減したらしい。私の知り合いの府立高校もマレーシアに修学旅行すると言っていた。おそらく、このマラッカはKL観光とセットになっているはずだ。日本の高校生がグループ行動するにはちょうど良い広さだ。食事も各自で取り、事前学習してどこに行くか決めて自由行動3~4時間。まさに小樽のノリである。カトリック、カルヴァン派、道教、ヒンドゥー教、仏教、そしてイスラム教。宗教施設も点在しているし、非常に勉強になるのではないか。実は、シーク教の寺院(グルドゥワーラー)も少し離れたところにある。もちろん、KLにもあるけれど、大都会なのでそれそれを徒歩で回って見るには大変だ。マラッカでは、それが十分可能である。これは凄いと思う。
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手前からヒンドゥー、イスラム、道教、仏教の寺院が続く。 |
マラッカの非観光名所(穴場)として、チャイナタウンの北西側を挙げたい。まさにそういう場所がある。仏教寺院・道教寺院・モスクが近接して並んでいる。モスクは、KLではほとんど見たことがない、いかにも東南アジア風。(下の画像参照)
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東南アジア風のモスクとその内部 |
面白かったのは、その並びに、中国系の人々が棺桶に入れるグッズ(紙でできたお札や車、家など)を売る店が数軒あったのだ。(昔々香港で見たことがあるけれど、マラッカの方が集まっている気がする。)これは、中国系の仏教や道教を信ずる人々が、来世にもっていく財産、あるいは願望を込めて棺桶に入れるものである。火葬にふされるので紙で作られているわけだ。
このあたり、ムスリムはもちろん、日本人にも理解しがたい強烈な現世利益観がある。文化人類学的にも極めて面白いと思うのである。日本の高校生にちゃんとレクチュアーできる人がいれば、ここは凄い異文化理解学習の場となるはずだ。
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