暑い一日だった。今年も月曜日は授業が多く、1・2・4・5限とわりとキツイ。そんな1日だったのだが、嬉しかったことが3つあった。
まずは、授業でのこと。世界史を教えている5クラスの中で、5組は進度が一番早い。私くらいのベテランでも、やはり最初に教えるより、最後のほうがうまくいく。5組には申し訳ないと思うのだが、仕方がない。世界史Bは、まず一神教を系統的に教えている。今までは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教と順に教えていたが、まずはその共通点を教え、次にその違いを教えていくという新しい方法だ。今日は、三宗教の律法についての捉え方を、神の定めた法という視点から話していた。高校生には、結構難解な話なのだ。
ユダヤ教は多くの預言者が神のコトバを預かり聖書化した。さらに律法学者がそれを膨大なものにしていく。とはいえ、これを学び守るのが信条だ。一方、キリスト教では、ユダヤ教の形式主義をイエスが批判し、律法の成就という概念が生まれる。キリスト教は律法を守る必要がないのだ。「だから、豚を食べれるのだ。」と言うと皆うなずく。(笑)イスラムは、最後の預言者・ムハンマドによりコンパクトにまとめられている。てなことを教え、キリスト教は、神から与えられた法がないし、イエスの福音書も明確なコトバではないことが多い。だから、キリスト教徒は、神の設計図を求めることになる。神はどんな世界をつくろうとしているのか?近代科学や民主主義はここから生まれることになる…。後ろに座っている男子諸君が、なるほどと頷いている。授業の最後に、コーランを持って行っていたので見せた。チャイムが鳴ってしまったので、「興味がある者は見においで。」と言ったら、彼らが来た。「意外に小さい本ですねえ。」「イスラムは神の法がコンパクトにまとめられているのだ。」と言うと、なるほどと目が輝いていた。嬉しいではないか。「授業、面白いかあ?」と聞くと「ハイ。面白いです。」教師冥利につきるではないか。
放課後、T君というよりR君、H君というよりHちゃんが、職員室を覗いてくれた。先日I君が来てくれて、これで里帰りしてくれた4組の卒業生は3人になった。みんなすっかりレディになっている。(笑)嬉しいものだ。私の机上のパソコンの壁紙は卒業式の最後の記念写真である。これを見て、「うわー、懐かし!」と言ってくれる。正直、卒業生を出した後は寂しいものだ。元気そうな卒業生の顔を見て、疲れが吹っ飛んだ。これも教師冥利につきる話だ。
最後に嬉しかったこと。大好きなマリーンズのイチローが頑張っている。先日、日米通算で王さんの得点記録を抜いたのだ。控えという立場をひっくり返し、今や先発。3割の打率を叩きだしている。チームにも溶け込んでいる。記念にホームベースを皆から送られたという。もちろん、ファンも記録をたたえてスタンディング・オーベーション。アメリカ人の率直さを感じる次第。こういうシーンを見させてもらうと、やっぱりアメリカを嫌いになれないんだなあ。
…ところで、ネパールの大地震、世界中の救助隊の方々の奮闘をお祈りしたい。1人でも多く助け出してあげてほしい。そう祈らずにはおれないのだ。
2015年4月27日月曜日
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