2015年4月14日火曜日

日経 埋蔵量置換率

http://www.foxbusiness.com/industries/2014/03/05/exxon-mobil-
sees-less-spending-more-projects-in-2014/
日経朝刊に面白い記事が載っていた。ロイヤル・ダッチ・シェルがBG(英国の天然ガス生産大手)を買収し、国際石油資本(メジャー)の再編機運が高まっているという記事だ。特に注目されているのは米のエクソン・モービルである。ライバルのシェルがBGを取り込んだことで、原油・天然ガスの生産量は369万バレル(原油換算・2014年平均)となり、エクソンの397万バレル(同)に迫ってきたのだ。

キーワードは「埋蔵量置換率」という聞きなれないコトバだそうだ。これは、1年間に追加した原油やガスの埋蔵量を生産量で割った値で、100%を切れば、自社で持つ埋蔵量を取り崩していることになるわけだ。資源生産会社の潜在的な成長力を測る数値で、メジャーの経営者が最重要視しているらしい。

エクソンは14年、104%で、100%を21年連速で上回った。シェルやBPが100%を下回る年があるのに対し、安定した埋蔵量置換率を誇り、最強メジャーとしての地位を確立している。しかし、ここにきて、米国のロシアへの経済制裁で北極海の資源探査が中断した。ロシア開発の先行きに懸念が高まっている。そこで、M&Aによるイージーな埋蔵量追加に動くのではないかというわけだ。その相手は、メキシコ湾岸で原油流出事故で経営が悪化しているBP(英国のブリティッシュ・ペトリアム)である。また、エクソンがシェール・ガス開発に遅れを取っているので、国内の生産会社を狙っているとの憶測もあるらしい。

とはいえ、かつてはセブンシスターズと呼ばれたメジャーも地位が低下している。今は、エクソンでさえ、世界生産の2%、メジャー全体でも10%に過ぎない。資源ナショナリズムで台頭してきたサウジのサウジアラムコやロシアのロスネフチ、中国のペトロチャイナ(中国石油天然気)などと競合しているとのこと。

…私にとって初めての”アメリカ”は、メリーランド州のボルチモアで空港からホテルに向かう道で見つけたEXXONのガスステーションだった。何よりもアメリカに来たと感じたのだ。当時、エクソンは押しも押されぬ世界最大の企業であった。(2014年では5位。シェルは2位。ペトロチャイナが4位。BPが6位。)セブンシスターズも大きく様変わりした。私が教師になった頃、一生懸命、スタンダート石油がどう変化したかを語っていたものだ。もちろん、EXXONは、ロックフェラーのスタンダード石油の末裔である。蛇足だが、日本ではエッソである。

…ケニアでは、BPのガスステーションを見て感激した。英国の勢力圏に突入したことをなにより認識したのだった。超個人的には、EXXONとBP、M&Aはしないで欲しいな。(笑)

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