参考画像 ヒジャブを走る |
ところで私が最も印象深かったのは、やはり各国の入場行進である。地理の教師としては、だいたい国旗を見れば、入ってくる国名もわかるし、地図上の位置もわかる。とはいえ、カリブ海の島々はさすがに不確かである。(笑)そして、なんと元イギリスの植民地の多いことか。こうしてロンドンで開催されると、改めてイギリスの帝国主義の凄さを感じる。と、同時にイギリスはこれらの地域を詳しく調査し、現地人をうまく利用して間接統治してきたのだった。うーんと唸ってしまう。
なにより印象に残ったのは、「ヒジャブ」である。イスラム女性のスカーフのことである。イスラム圏の国が多く参加しているが、私は「ヒジャブ」の着用の有無を注目して見ていた。トルコがしていないのは当然だとしても、中央アジアの国々もあまりしていなかった。インドネシア、パキスタンも微妙。着用している人、いない人。イスラムの中心地、サウジアラビアは今回初めて女性の参加を認めた。今、柔道での「ヒジャブ」着用は寝技や絞めの際、危険だともめているようだが、とにかく参加が認められ女性も行進に参加していた。凄いな、さすがサウジと思ったのは、女性が旗手をつとめるイスラム国もあるし、男女入り乱れて行進する国が多い中で、女性は男性の後ろ、すこし離れて当然「ヒシャブ」着用で行進していたのだ。
ちょうどラマダーンだ。彼らは『旅人』扱いで、断食の行は免れているとは思うが、イスラム全体に宗教心が高まる時期である。この「ヒジャブ」微妙な問題であるのだろうと思ったりする。
開会式の最後に、ポール・マッカートニーが『ヘイジュード』を歌い上げた。よかったのだが、私が演出家なら『All you need is love』にする。もし、ジョンもジョージも存命なら、ミックジャガーも入れて、ね。
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