ウガンダで、国産の大手会社のセメントに不純物が交じっていたらしく、建築物が崩壊したとのこと。こういう問題は、日本の原発問題みたいに、国家的信用にかかわると私は思う。
また先日、毎日新聞に、南アフリカ・フォーラムの記事が載っていた。南アフリカ地域と東アフリカ地域の代表が日本に集まり、来年のTICADの前哨戦という感じの会合だった。ここで、多くのアフリカ諸国が、インフラの整備とともに、(民間)投資を推進して欲しいと主張した。私は、彼らの気持ちがよくわかる。社会資本と民間資本の2本立てで、「飛翔」したいというのは正しい政策だと思う。
さて、6月18日の日本経済新聞の経済教室に、『誠実な市場は日本の強み』という記事が載っていた。要旨はおよそ次のとおりである。
「国家と企業の関係が大きく変化してきた現在、近代国家における国民に対する独占的地位が崩れている。企業が国を選ぶ時代になってきた。各国は、企業や投資家をいかに引きつけるかを考えざるを得なくなっている。この国家間の競争は、ショッピングモール間の競争に近い。『多面的市場』という特徴をもっている。それは、消費者を引き付けるのはもちろん、出店企業をも引き付ける魅力が必要であるという複数の種類の利用者を対象としているからである。具体的には、制度、労働者の質、慣習、市場の魅力、信頼性の高さなどが、国家というプラットフォームとなるのである。たとえば、中国製の服を来日した中国人観光客が多く購入するような事例が上げられる。日本はそういう意味で『誠実な市場である。』という大きな魅力がある。これを伸ばさない手はない。」
日本のことを書いた記事なのだが、私はウガンダのセメント企業の話とあえて重ねたい。ウガンダの市場も、当然このような国際的競争にさらされている。一企業の犯罪的行為が、大きく信用を失いかねないのだ。ウガンダ政府の良きガバナンスとウガンダの人々の不断の努力で、是非とも乗り越えていって欲しいものだ。
ウガンダの偽装セメントのニュース:http://www.africa-news.jp/
2012年7月2日月曜日
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