2012年6月11日月曜日

ウガンダのアルコール手指消毒

先日、JICA's World6月号が手元に届いた。今月の特集は『希望と発展の大陸 アフリカ』というなかなか魅力的なタイトルだ。面白い記事がたくさんあったのだが、1つだけ紹介したい。ウガンダの話である。この10年の経済成長率の平均は約7%。首都カンパラを中心に経済発展が著しい。
しかし、約40%の人々が貧困ライン以下の生活を送っている。5歳未満の乳幼児死亡率は11.5%もある。まだまだ保健医療サービスは地方で厳しい状況なのだ。「下痢性疾患」「急性呼吸器系疾患」が2大要因と言われる。その7割が予防可能だという。公的医療機関でさえ手洗いが徹底されず、新生児や妊産婦が感染症の危機にさらされているからだという。ここに、大阪のサラヤという企業がユニセフのサポーター企業として支援に乗り出している。

ユニセフが普及してきたのは手洗いを適当なタイミングで行う事。しかし石鹸を使うには「水」が必要だ。安全な水を十分得ることが出来ない地域が多いウガンダでは、全く現実的ではない。そこで、サラヤが支援したのが「アルコール手指消毒剤」である。新型インフルエンザが流行って以来、よく置いてあるポンプ式の消毒剤である。

途上国支援に有効なBOPビジネスをJICAが支援する制度、すなわち「協力準備調査」でモニタリングを開始した。様々なJICAの現地ネットワークを使って、病院の意識改革を進めている。現在は日本で製造されたサラヤの製品を輸入しているが、将来的にはウガンダの特産物の1つ、サトウキビの搾りかすを原料とすることで、産業振興・雇用創造に貢献したいとのこと。

いいよなあ、こういう話。特に最後の現地の産業振興・雇用創造に結び付くところがいい。

<サラヤの手洗いプロジェクト>
http://www.saraya.com/news/2010/images/saraya20100403.pdf

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