「各国の援助団体やNGOが競うように活動。流入する膨大な資金は援助特需を生み、町中に活気があふれている。ただ、一方で厳しい現実がある。統治の根拠となる法律がまだない。あらゆる政策の基礎となる統計・データがない。各官庁に幹部はいるが、政策を練り上げる官僚・行政官がいない。首都の道路の総延長700kmに対して舗装されているのは約60km。識字率はわずか15%前後…。」
なかなか生々しい報告だ。独立直後の状況がよく表されている。
「現在、南スーダンのPKOに参加する陸上自衛隊の第3次調査団が来ているが、感じるのはPKO派遣をめぐる日本国内の議論と現地の乖離(かいり)である。」
JICAのジュバ事務所が開設されたのは、CPA(包括平和協定)が結ばれた2005年であるそうだ。ナイル川のジュバ桟橋の建設、職業訓練センター、農村生計向上事業、首都の道路交通網マスタープランづくり、水道事業など多彩なプロジェクトが行われてきた。日本人専門家は30人以上滞在しているという。ストリートチルドレン支援のNGO活動している女性活動家もいる。と現地報告は続いている。
ナイル川のジュバ桟橋 |
日本のTV局がジュバに暮らす日本人に、ジュバは危険だという方向で発言して欲しいと求めたという話を交え、マスコミの責任の大きさを『見るべきものをきちんと見ることが問われている。』と結論付けている。最近、私はマスコミへの不信感を持っているが、こういうコラムを読むと、ちょっとホッとするのだった。
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