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さて、トウモロコシの用途では、飼料が食用より多い。日本も北海道や関東でスイート種(食用)を生産してはいるが、飼料用のデント種はほとんど輸入に頼っている。日本の肉類の自給率は53%だが、飼料の自給率を考慮すると8%になってしまう。日本が輸入している国は、主にアメリカ、ブラジルである。中国も生産量は多いが畜産の需要が伸び輸入国になっている。その他、アルゼンチン、ウクライナも輸出国に名を連ねている。世界的に最も生産量が多いのは、デント種(畑で枯れるまで乾燥させる。熟成すると糖分がでんぷんに変化するので食用にはならないが、コーンスターチ=でんぷんが有用で、様々に利用されている。)である。またバイオエタノールの原料にもなる。
アメリカの主産地は言うまでもなくコーンベルトである。アイオワ州、イリノイ州、ネブラスカ州を中心にミネソタ州、ウィスコンシン州、サウスダコタ州、カンザス州、ミズーリ州、インディアナ州といった周辺の州に広がる。日本へは、ミシシッピ(水上輸送)を経由して、ニューオリンズから海上輸送し、パナマ運河経由で運ばれるのが一般的である。一方、ブラジルでは、同じ土地で2度収穫できる(10月-2・3月と2・3月-6・7月)。1作目は国内消費、2作目はアメリカ産と時期がずれるので輸出に有利になる。
アイオワ州は、M高校がまだあった時、研修旅行で行った地だ。見渡す限り360度のトウモロコシ畑のI-80をシカゴに向けて走り続けたのを思い出す。
トウモロコシにはいろいろな種類があるのだが、アフリカでは白いメイズ(イギリス英語でトウモロコシの意味)と呼ばれていて、粉にして炊くのが一般的である。ケニアではウガリ、ジンバブエではサザ、ザンビアではシマと呼ばれている。こんなことも久しぶりに地理総合で話そうかな。バイオエタノールについても様々な面から考えるべきだろうと思う。
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