私はあまりシーア派については知らない。新潮選書の「シーア派とスンニ派」(池内恵/2018年)を一読したくらいで、政治面からのアプローチが主だった。この本は、教義面から十二イマーム派について深く考察されている。この本を借りた理由の一つに、先日学園で世界史担当の若い先生から、「カリフと(シーア派の)イマームの相違」について問われたことに由来している。「ほぼ同じだと思うけど…。」とあいまいな回答をしたのだった。この際、きっちりと学ぼうと思ったのだった。シーア派のイマームについては、七イマーム派とも呼ばれるイスマイール派(ファティマ朝でカリフと呼ばれていく)や、世界初のシーア派王朝(アリー朝)を立てた五代目のイマームをザイドとするザイド派などがあってややこしいのだけれど、イランの十二イマーム派が最も勢力が大きいし、現代の中東にも大きな影響を与えているので、この本は実に有効だと思うのだ。
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