2023年5月21日日曜日

日本人のための憲法概論

「不識塾が選んだ資本主義以後を生きるための教養書」(中谷巌/集英社インターナショナル)を読んでいて、これは手に入れたいと思った本が先日届いた。「日本人のための憲法概論」(小室直樹/集英社インターナショナル)である。著者は、京大の理学部数学科、阪大大学院経済学研究科を経て、フルブライト留学生としてミシガン大学大学院で計量経済学、ハーバード大学大学院で心理学と社会学、MIT大学院で理論経済学を学び帰国、東大大学院法学政治学研究科博士課程修了。東大法学博士。理系でありながら社会科学を極めたような方で、故人である。

今、200ページほど読んだところなのだが、実に面白い。「公共」の授業の参考になればと思い、読んでいるのだが少しになる箇所があった。パウロを12使徒の一人と記述されているところである。パウロは12使徒には入っていない。(断言)そこで、この本の信憑性は大丈夫なのか?という疑問が湧いた。で、ウィキで著者のことを調べてみて驚いた。橋爪大三郎氏の師匠であることがわかったのだ。また東大では丸山眞男に師事している。一方で保守派の論客と見られており、左派のような右派のような…。なんとも偉大な碩学であり、同時に、奇人という一面もあったようだ。とにかく、このまま読み進めていこうと思っている。

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