民主主義については、法の支配とか人権思想とか、普通選挙による(ヨーロッパの)社会類型の変化などをすでに語っている。資本主義については、私有財産制、利潤追求の自由、企業活動の自由などの原理を確認した。私有財産制は、ジョン・ロックの財産権によって確立したことも付け加えた。民主主義の人権と大きく関わることを発見してくれれば嬉しいトコロ。財産権、自由権の保障が資本主義発達の基盤となるわけだ。これが、定説。しかし、中国には、経済繁栄の経験値はあっても、専制政治ばかりで民主主義はついぞ確立していない。なのになぜ今発展しているのか?
それは、中国の社会類型がヨーロッパとは反対で、支配される側は、自由な個人であるからだというのが正解。欧米の概念だけで見ると理解できない。まさに新しい社会科学的視点なのだ。
今回の「公共」の授業はかなり実験的で、この社会類型論、法人たる国家を普遍的なるものが保障するという国家論、さらに民主主義・資本主義・国民国家という近代国家論の3つの視点で、大きく国家を見ていこうというものである。それぞれが密接に関わっており面白いのだが、2年生の生徒には少し難解だと思う。とはいえ、熱心に聞いてくれている生徒が多いのも事実である。
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