2016年10月22日土曜日

IBTの話(47) 土曜日補習(2)

https://www.haikudeck.com/glorious-revolution-education-presentation-wbrkPj5riW
EJU直前の土曜日補習第2回目である。先週に引き続き、今日は近世のルネサンス、大航海時代、宗教革命、そして以前授業でも話したイギリス国教会成立にまつわるハプスブルグ家(神聖ローマ皇帝などオーストリア、そしてスペイン王家)とイギリス王室の関係=英国教会の成立と怨念、さらにピューリタン革命・名誉革命などを一気に90分で2コマやったわけだ。

イタリアの商業資本から、スペイン・ポルトガルへ、そしてオランダ、イギリスへと覇権が移るさまを講じたわけだ。マレーシアの高校生は、かなり世界史を断片的に習っているようだ。まあ、日本でも同様かもしれないけれど…。こうして歴史を関連付けて通史で習ったのは、マレー系も中国系も始めてらしい。だから、ルネサンスと宗教改革の関連性や、スペイン王室とイギリスの関係債などが無茶苦茶面白い、と言っていた。EJUで高得点を取ってほしいのは当然だが、こういう学習は、彼らの教養にとって極めて重要だと思っている。

さて、名誉革命の話のあと、こんな質問が出た。「ピューリタン革命」は確かに革命らしい革命(政治体制が、王政から共和制へと変化したことを意味する。)ですが、名誉革命は、ただ単に王が後継ぎができて逃げただけなのに、なぜ革命なのでしょうか?」実にいい質問だった。こういう質問が出るという事自体がうれしい。名誉革命は、その後の権利の章典やオランダからウィレム夫妻を国王に向かい入れ、王室の絶対主義性を排したところに意味がある。だから市民革命なのだ。てなことを語っていたのだった。

なんだか、マレーシアの歴史教育に一石を投じたような我田引水感がある。

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