2016年10月26日水曜日

IBTの話(48) 大阪人の宿痾

http://kansai-lovers.com/osaka/osaka-aruaru
EJU(日本留学試験)がどんどん近づいている。土曜補習も入ってきて、宿題も多いし、生徒の疲労も濃くなってきた。Aクラスは、私費生を中心に華人の生徒が多いクラスで、シーンとしていて、カリカリカリカリと私の講義をメモする音だけがするような静かなクラスである。そんな中で国費生のN君は、授業を盛り上げようと、常に考えてくれている。彼はもちろんマレー系だが、華人の生徒とも仲良くやっている。非常にありがたい存在である。

今日の授業で、挨拶をした後、そのN君のリードで、ほとんどの生徒が私に向かって、手をピストルのようにして、「バーン」と声をあげた。これは、先日Aクラスの授業で話した大阪人の宿痾(しゅくあ)ともいうべき習慣である。ほとんどの大阪人(注:大阪在住の東京人など、大阪になじんでいない人は絶対やらない。)が、「やられた…」という反応を示してしまう。当然、私も鋭く反応してしまい、大爆笑になった。美しい日本語を話すことをモットーにしているIBTからすれば、極めて憂慮に堪えない事態ではあるが、まあ、関西地方の大学に進学する生徒もいることだし、日本の地方文化理解ということで、許しを請うしかない。(笑)

こんなことをやりたいという思いを鑑みると、みんなEJUが近いという緊張感がかなりあるのだろうと思う。その発露である、と私は心理学的に考察するのだった。さてさて、この大爆笑による授業開始で、過去問の解答と解説という、長い長いトンネルのような授業も、幾分盛り上がったのだった。N君の機転に感謝したいと思う。

こういう人間的なつながりが、マレーシアの生徒と十分出来てきたことを嬉しく思う次第。

0 件のコメント:

コメントを投稿