本校3年生の武道科の中でも、柔道部の連中はなかなか面白い。外部から見れば、いかつい連中なのだが、私は可愛がっている。そんなこともあって柔道部顧問で彼らの担任でもあるW先生と親しい。先日、食堂で昼食を共にしていて、私がアフリカを研究していて、いつか柔道をアフリカで教えるような生徒を作りたいと言ったら、2007年に発行された柔道雑誌からのコピーをもってきてくださった。なんと、本校柔道部OBで、すでにタンザニアに行った人がいるのだと言う。しかも2度驚いた。そのOBは、私が公開講座に通っていた京大のアフリカ研の博士課程在学中なんだそうだ。
そのOB、溝内克之さんという。京都文教大学の文化人類学に進んで、在学中にJOCVとしてタンザニア派遣され、モシの警察学校で3代目の柔道指導者となった。さらに驚いたのは、ザンジバルの島岡さん(「我が志アフリカにあり」という本で有名な強烈な個性をもった人物だ。私は逢ったことはないが、本を一読するだけで、その人格の凄さを実感してしまう。)ともJOCV中に対抗試合をして繋がりをもっていた。帰国後、大学を卒業して、海外協力隊協会に所属、京大大学院アジア・アフリカ地域研究科に入学。在タンザニア日本大使館に勤務したこともある。現在、京都文教大学で非常勤講師としてスワヒリ語を教えていたりするそうだ。
W先生からいただいた記事には、JOCV当時の苦労がこんな風に書かれている。『平日朝2時間、昼3時間、夕2時間の授業に加え、学生有志を募り、夜間練習も開いた。日替わりで集まる10人ほどの学生と月明かりのもと練習した。道場の蛍光灯は、晩になると学校全体の電気使用量が増え、電圧が下がるために役を果たさなかった。熱心な学生と月明かりに映えるキリマンジャロを背景にしての練習、日本では味わえない経験だった。』いいなあ。目に浮かぶようだ。是非合って話をしたい。
ところで溝内克之さんのことを調べていて、溝内さんも会員の「アフリック・アフリカ」というNPOの存在を知った。注目していこうと思う。で、さっそく12月10日の京都府国際交流センターのアフリカ理解講座に参加することにしたのだった。エチオピアの女性ジャーナリストに聞く「アフリカの子育て」がテーマである。
2011年12月3日土曜日
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