2011年12月6日火曜日

「ハリネズミ」と『覇気』

昔々、私がまだ新任教師だった頃、今はもう退職された先輩教師から、「教師はなあ、ハリネズミなんや。」と指導された。おそらく、私はまだ若く、生徒との距離感があまりに近いと感じられたのだろう。教師と生徒の距離感は、ハリネズミのように、普段はハリを閉まっていていいが、ここぞ一発の時は、パッと開けれて、距離をとることが重要だという指導だと思う。

ベテランと呼ばれるようになって、今はその指導の意味がよくわかる。私はどっちかというと、物分かりのいい性善説で動く教師であると自分を分析している。ただ生徒には、譲れない一線があって、責任感のない行動は大嫌いだし、TPOに応じたケジメや礼儀を生徒に平然と強要する。そのときは、思いっきりハリネズミ化する。

今日は3年生の武道科・体育科の授業は、期末考査前の普通科との進度調整で自習にしていた。なんとなく生徒と雑談していたのだが、生徒もそういう感覚で私を見ていることが解った。本校は、体育科の先生方は、一様に生徒に恐れられている。そういうオーラがあるという話になった。あまり私にはないオーラである。生徒によると、私には何でも話やすいというオーラがあるそうだ。ちょうど反対らしい。常にハリネズミのハリを立てていて、時折ハリを鎮めるのか。常はハリを収めていて、時折ハリを立てるのか違いみたいだ。

ところで、生徒と話していて、「『覇気』をもっていたら凄いですよね。」ということになった。『覇気』というのは、漫画ワンピースで、主人公のルフィが身に付けた力で、何も手をださず、気だけで相手を倒せる技だ。気功の凄いやつといった方がいいかと思う。ひと睨みで、生徒が沈黙するような『覇気』。いいなあ。と、しょうもない話をしていたのだった。

とはいえ、私はそういう『覇気』を若干持っていると思っている。そういえば、何度か無意識に使っていたように思う。こんなことを日々考えながら、来春の担任への想いを膨らませているのだった。

2 件のコメント:

  1. ハリネズミっていい表現ですね。参考にします。

    返信削除
  2. 非常講師さん、コメントありがとうございます。なんか名言だと思ってます。

    返信削除