2011年12月31日土曜日

来年のアフリカ経済展望から

WEBニュースで、2012年のアフリカ経済の展望が掲載されていた。なかなか興味深い記事だったので、これを紹介して、本年最後400回目のエントリーとしたい。
来年度のサブ・サハラ=アフリカ全体の経済成長率予想は、5.75%。本年度の見込みは5.25%だから、さらなる成長が見込めるわけだ。成熟してきた南アフリカ共和国では先進国向けの自動車生産が主要産業になっており、先進国の経済停滞がネックらしい。だが、他の国々は、資源セクター以外ではまだまだグローバリゼーションの大きな影響を受けていない故に、内需の拡大による経済成長が見込まれる。投資筋も、アフリカを手あかの付いていない希望の大陸と考えているようで、投資熱も高まるとの予想だ。しかも、西アフリカの中心国コートジボワール、最大の人口をかかえるナイジェリア、背資源大国のコンゴ民主共和国(WEBではコンゴ共和国と誤記されている)などで、本年中に大統領選挙が終わったことで、混乱が一段落し、投資の絶好期との見方があるわけだ。
東アフリカでは、ソマリアの大飢饉が、食料の高騰を招いていて不安要素があるが、ウガンダ、タンザニアなどで新たな資源の発見・探索が進んでいる南アフリカでは先日も紹介したアンゴラ経済が引き続き好調だろうとの予想。さらに同じく元ポルトガル植民地であるモザンビークの海底ガス田はかなり有望で、さらなる発展の可能性が高いとのこと。
http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=608434

投資がアフリカに集まりだし、先進国のひも付きの国際協力から脱皮して、少しでも持続可能な開発が進むことを率直に喜びたい。ますます各国のガバナンスがその命運を握ることになるだろう。デモクレイジーを排し、レントをうまく使えば、徐々にアフリカ3(貧困層)が減少するはずだ。
一方で、逆説的な幸運-グローバリゼーションから周縁化されていたこと-によって、内需が伸びるだろうという予測に、苦笑せざるを得ない。

話が一気に飛躍するが、オバマ大統領が大統領選挙で苦戦しているようだ。民衆は経済政策がうまくいっていないと批判するが、このグローバリゼーションの巨大な潮流の中で、誰が、このクレイジーなマーケットを飼いならすことができるのだろう。日本でも消費税論議で、ぐちゃぐちゃになっている。政治家が倫理観を失い、無私でないがゆえに迷走する今の社会を憂う。

昨日、日本の最高の頭脳を競うというクイズ番組を見た。結局東大の医学部生が、京大医学部生を破ってチャンピオンになったが、ああいう優秀な頭脳をいかに有為に使うかが、アフリカでも、欧米でも、そして日本でも政治家に問われているような気がする。

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